【東京都:国会議事堂前】喫茶 やま 喫茶店の旅 丸ノ内線全駅制覇の巻その14*国会議事堂前*
丸ノ内線 全駅制覇の旅のつづき。今日は国会議事堂前駅だ。
この駅で降りることはめったにない。小学生のころ、国会議事堂見学に来た覚えがあるが、しかも観光バスでだった。だから電車にのってくることは・・・・・・まずない。そんな私にとってレアな駅、国会議事堂前駅近くにある〈喫茶やま〉は
国会記者クラブの1階にある。国会記者クラブ・・・・・・テレビ中継でよくみかける。
滅多に降りない駅だからこそ降りてみたいと思った。でもこのあたりでなんのアテもなくさまよっていたら、不審者にみえるだろうな。でも、もし怪しまれたら〈喫茶やま〉にいきますといおう。などなど言い訳を考えていた。駅の階段をのぼって地上に出ると、省庁と警備員の姿しかなかった。
スーツも着ていないあからさまに普段着のわたしは浮かないだろうか。そもそもこの辺りを、勝手に歩いていいのか?と恐る恐る歩いていたから、怪しかったに違いない。
〈喫茶やま〉に入ってみると、広い昭和の応接室のようだ。見上げると、天井の蛍光灯の並びぐあいがいいデザインになっていた。たまご色のソファとフローリングのタイルのコーディネートもシックだ。ゲーム機もある。マーブル模様のテーブルと妖艶なパープルのプラスチックのおしぼり置きが似合う。昭和にワープしたような気分だ。
お昼どきを避けて訪問したので、店内はひとり占めだった。テレビの見える席に座り、画面をぼーっと眺める。明るい時間に飲むお酒は美味しいというが、明るい時間に喫茶店で見るワイドショーもいい。小学生の頃、風邪で学校を休んだときに、昼間にテレビを見るのは背徳の気分だった。家で『笑っていいとも』を見たている気持ちになった。
このお店の営業時間は、もしかしたらお客さん次第かもしれない。実はいぜんは早じまいしていて、今回が再チャレンジだった。この日私が15:30頃にお店をでたあとは、看板がしまわれていた。(看板というより、窓ガラスに貼られたプリントアウトされた〈喫茶やま〉という貼り紙だ)。
平日のみの営業だし早じまいだし、なかなかいけない秘境喫茶店だと思う。
オーダーをするとき、わたしは、インテリアの色に似合うメニューを探すくせがある。黄色のイメージが強い内装だから、グリーンのものが合いそうだなと思った。バジリコのスパゲティをたのんだ。量がすごく多い。
カウンター周りの椅子を眺めるのが好きだ。このまるいスツールが好きなのだ。
撮影を願うと「古いだけなのに〜」と謙遜されたが、こういう大切に使われている感じがいいのだ。
(記事は下に続く)
今日の伯父の写真は(下図)鹿乃川と脇にメモがあったものの、正確にはどこの写真か不明だ。船が係留されている景色が好きなので、あげてみた。
本はというと、まだ北杜夫の『どくとるマンボウ』を楽しんでいる。この本には、船の専門用語がよく出てくる。例えばポートサイドとか
写真でもわかるように、船を岸に着けるサイドは大抵左側だ(左舷(さげん)という)大抵というからにはたまに右側のこともある。ポートサイドというのは「港につける側」いう意味で、船の左側である左舷のことだ。航空機もその名残で搭乗口があるのは機体の左側である。航空機の造りは、船のそれを引き継いでいることが多い。
ちなみに船の左舷側に赤い灯がついている(右舷は緑)。船乗りさんにとって、左右どちらの灯が赤か緑かというのは非常に重要だ。覚えるために左手には赤玉ポートワイン”という語呂合わせがあるらしい。
ちなみに、ポートワインというのは特にポルトガルの港から出荷したワインのことを指す。
『どくとるマンボウ』が出たころの昭和30年代の書籍は言葉遣いがおおらかだ。いまでは差別表現とされみることのない言葉があちらこちらに出てくる(不適切な表現がありますが。と巻末に注釈がある)。でも、挿絵も可愛くて、外国のいろんな港に旅した気分になれるので、興味深い本だ。もったいなくて読み切るのが惜しい。
そういえば、悪いことをした芸能人が出てる番組が、お蔵入りになるのは残念だ。「不適切な人物が出演しています」と注釈でもつけてだせばいいと個人的には思う。
【2017年4月訪問】