カフェアルルは新宿三丁目の喫茶店。このエリアも生活感を感じる新宿エリア。
新宿はお買い物をする街という感覚の私にとっては、未知のエリアでした。
喫茶店巡りをしていなかったら足を踏み入れることのなかった場所かもしれない。
庶民の東京とパリの共通点
看板が多すぎて、うれしい悲鳴をあげたい喫茶店です。立体的なニャポリタンを食べている猫の看板が印象的。本物の猫がいるから猫が取り上げられることが多いけど、実は犬の看板も多い。
以前も話したことがあるのですが、2013年頃に放送されていたパリ全区のアーティストを訪ねる番組”パリで逢いましょう”という番組が好きでした。パリの景色として流れたあやつり人形やメトロ駅前にあるメリーゴーランドの景色に惹かれていました。ここアルルはそういった庶民的なパリをも感じます。雑多な感じが好き。パリは多民族国家だからいろいろな民族の方に出会う。小さいエリアに何区もある。東京に似ている。英語を話してくれないところも。やっぱりパリではフランス語しか話してくれない。(学生さんや若者は英語を話してくれました。)
東京育ちの性
ここが落ち着くのは私が東京生まれ東京育ちだからかもしれない。(こういうと必ず♪ラップみたいだねと言われる。)
雑多さや、ごちゃまぜ感って実は結構嫌いではないです。人混みにも慣れているし、少し空気が汚れているところや満員電車や高層ビルの波は、リアルな東京だと思います。だからその隠れ家として静かな喫茶店を求めるのだけど。
一人になりたい時
カフェアルルには、いろいろな種類の漫画や雑誌があって、ピエロや多種の彫刻がある。メニューもバラエティに富んでいるし、バナナと豆が付くし。おまけに隣では石松(猫の名前)が寝ているし。猫は処分されそうだったところを救ってここで飼い始めたそうです。新宿らしいエピソードだと思いました。新宿は、いろいろな人を受けいれる懐の深い町で。受け入れる器が大きいのは宿場町だからかもしれないですね。そういえば気配を消したいときは都会の方が馴染むらしいですね。人が多いと大多数の一部になる。町全員が顔見知りのような場所の方がかえって気が張るかもしれない。東京生まれの私はそう思うのです。まるで新宿の縮図のようなアルルに来ると、人混みの町にいるのに、一人の時間が確保できて逆にホッとします。雑多な世界にまぎれると、逆に研ぎ澄まされて自分が見えるのかもしれないですね。
今日の伯父の写真は前回に引き続き岡山 昭和30年代の玉野ドック。
荷役の様子を収めたのでしょうか。伯父はこうして陸に上がるたびに写真に収めて現像しては、私の祖母にアルバムにして送っていたそうです。東京の景色も珍しかった当時の岩手県山田町民の祖母にとっては日本各地の港の景色は新鮮だったのではないかと思いを馳せるのです。私の写真も、後世の誰かが何かを感じてくれたらいいなと思い、
今日もブログを記しています。
【2017年5月訪問】