純喫茶丸 8knot    〜喫茶店で考えた〜

2015年からの純喫茶訪問ブログ。純喫茶をはしごする船ということで”純喫茶丸”という船の名前がタイトルです。

【徳島県:板野郡松茂町】ハレルヤスイーツキッチン*夏の山陽&四国の旅行

山陽&四国の旅の続きを書こう。今回は徳島県だ。この日は、香川から徳島を経て最終目的地は、宿のある愛媛だった。このお店はカフェにあたると思うが、ご当地品なので記事にしようと思う。ここは、徳島のご当地品、タヌキケーキがあるハレルヤスイーツキッチンだ。

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瓶のラムネ飲料と菓子のラムネ、鳴門海峡なると巻き。私は、どちらの先にうまれたか順序を勘違いしていたものだ。特に後者、ここ徳島で見た鳴門海峡のうずは、世界に誇れる自然遺産だ。渦の直径は最大で30mで、この大きさは世界一だそうだ。地形が生み出す偶然のアートである。この潮のうずを目の当たりにして、なると巻きってここから来たのだ、と初めて実感した。本物に出会った。

徳島の鳴門海峡訪問はこの旅のメインだ。徳島県には初上陸だが、この日は香川から、徳島経由、愛媛にいく予定だ。鳴門海峡は、干潮時刻に訪れなければならない。干潮時刻(満潮時刻も)は、その潮流が最速となり、潮の渦を最高のタイミングで見れる時間である。特に、新月満月の日だったらさらに最高だ。この日は満月の翌日だったので、抜群のタイミングだった。観測時刻やその移動時間を考慮して、あわよくばお茶でものめれば、と思いあぐねていた。

参考にしたのは菅原佳己さんの『日本全国ご当地スーパー 隠れた絶品、見つけた!』である。この本で徳島県のご当地品としてタヌキケーキが紹介されていた。これはかわいい!計画段階では、途中のスーパーでタヌキケーキを買ってホテルに帰ってから食べる予定だった。しかし前日の調査で、工場直営店ではイートインできると知り、急遽ここでオヤツタイムを取ることしたに。行ってみたらはハワイのカフェを彷彿させる外観だった。ヤシの木が立ち、広い敷地を惜しみなく利用した、とても明るいお店だった。観光バスが立ち寄る様子から、ここは名所のようだ。ここは、たぬきのとぼけた表情と赤いドットの包装紙がかわいい、徳島銘菓〈金長まんじゅう〉工場併設のカフェだった。遮る高い建物がないので、日光が激しくさし、夏を満喫できて爽快だった。

徳島県はたぬきが神様のような存在なのだ。ジブリの『平成狸合戦ぽんぽこ』のモデルとなった「阿波狸合戦」では、たぬきは英雄として登場する。滋賀県では信楽焼の狸がたくさん見られるが、徳島県も狸の置物がたくさんある。ここのケーキは白目が大きいタイプだ。ぎょろっと上目遣いに見つめられると食べづらいわ〜。(笑)長野県にあるつぶらな瞳のたぬきさんも、味わいがあって可愛いと思う。バタークリームが懐かしく生クリームのケーキよりも珍しい。かつて生クリームが高価だったため、バタークリームでケーキを作っていた時代があったが、バタークリームは、今や生クリームにとってかわられ絶滅危惧種になった。ふと思いましたが、この時代にあえてバタークリームを欲しがるという潮流は、ラムネやなると巻きに感じたものと同じ現象ではないでしょうか。どちらが先かなんて、悠久の時を経てただそこに広がる自然現象の前ではとても些細な疑問のように思えた。新旧が心の中が静かに融解する。あるときは穏やかな流れがあり、またある時は怒涛のように押し寄せる流れもある。抵抗力で弾かれても、また再び強い吸引力で混じり合い、ふかくひとつの流れになっていく。それはまるで潮流現象のようだ。喫茶店に関しても、どこが古いとか新しいとか、純喫茶のカテゴリーに当てはまるかどうかとか、そんな頑ななこだわりもあまり気にしないようになった。いつかはひとつの潮流になっていくからだ。

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徳島県板野郡松茂町広島字北川向四ノ越30
鳴門海峡から車で20分強くらい。徳島ICから車で15分程度の距離でした。

【2017年7月訪問】