純喫茶丸 8knot    〜喫茶店で考えた〜

2015年からの純喫茶訪問ブログ。純喫茶をはしごする船ということで”純喫茶丸”という船の名前がタイトルです。

【東京都:淡路町】珈琲 ショパン 喫茶店の旅 丸ノ内線全駅制覇の巻その19*淡路町*

ショパン神田須田町の喫茶店東京メトロ丸ノ内線淡路町駅か、
都営新宿線小川町が最寄り駅だ。淡路町といえば池波正太郎さんを思い出すが、
この界隈は老舗の建物が多く、雰囲気がとても良い。
外国からの友人が東京観光したいといったら、この界隈を案内するようにしている。 

 

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茶店好きにも、この周辺は丁度いい。いい喫茶店がギュギュッと凝縮して存在してる。行きたいお店リストをアイフォンのメモに書き留めているが、
情報が増えるにつれ、消化しないと落ち着かなくなってくる。
早く現物を見たくて、ウズウズするのだ。

そのウズウズを解消するには、やはり行くしかない。
神田辺りは、このウズウズ症候群解消にぴったりの街だ。
茶店が多く、一気にはしごができるのだ。
駅で言うと、淡路町、小川町、御茶ノ水、神保町、本郷三丁目などなどがこの徒歩圏内にある。徒歩でなくとも、地下鉄の乗り降り自由な一日券を買えば便利だ。

どちらかというと必要のないことを書こうと思う。

最近北杜夫さんの本に嵌っているが、『どくとるマンボウ航海記』のあとがきにこんな趣旨の事が書いてあった。

どちらかといえば書く必要のないものを書いていこうと思う
ガイドブックのようなものより、必要ない情報こそ読者は見たいのではないか。(意訳)北杜夫「どくとるマンボウ航海記」

 

『どくとる〜』は、北杜夫さんの体験記だ。
この本は、船内や海外の港町での出来事を綴ったエッセイだが、当時は日本人の海外旅行の自由化が開始される以前なのであることを念頭においてほしい。海外旅行記が珍しいのだ。でも、著者のエッセイは、観光の記録というより、
その他のたわいもない感想で埋め尽くされている。
そこがいいのだ。些細な身の回りの話が聞きたいし、楽しい。

本筋で取りこぼした隙間も大事

私のブログも。喫茶店自体の話より、行くまでの高揚感とか、本筋でない話で終始している気がする。
ショパンだって、せっかく素敵な建築なのにデザイナーの事や、クラシック音楽のガイドはできない。この喫茶店から連想されるべつの出来事や、喫茶店に滞在したとき感じたことなど、とるに足らない独り言を書いている。でもそれでいいと思っている。

音楽の授業って何のためにあると思う?

そこで、ショパンにまつわる話を思い出した。
音楽といえば、中学時代に音楽教師が話してくれた話がとても印象に残っている。

「音楽の授業は何のためにあると思うか?」と聞かれた。
私は(心の声で)「どの音楽家がどんな曲を作ったかなど、音楽史を学ぶためだろうなぁ」としか思わなかったが、答えは意外だった。
「音楽の授業は、心を豊かにするためにある」というのだ。

その考え方、いい意味でカルチャーショックだった。音楽は心地よいかどうかが大事だ。人間の心の隙間に染み入り、なんとなく直感でときめいたりホッとしたり元気が出る音楽がいい。難しく考えるのをやめた私に残されたのは、作品名の記憶じゃなくて、聴いた時の満ち足りた気分だけ....。
音楽の授業で学ぶのは、歴史でもなく、作品と音楽家を結びつけるための暗記学でもない、と悟った私は、その日から直感でのみ音楽に親しんでいる。
せっかく、珈琲ショパンに来ておきながら、ショパンの曲紹介ができないのが残念だが、不案内である。

赤いビロードのソファに沈みながら、この空間にふさわしい、丁度いい音楽の中で気持ちよく漂うことができた。音楽が心の隙間を埋め、心を満たすものだというように。
このブログのなんらかの記事が、音楽のように誰かの心の隙間にすっと入ったとしたら、それは最高だ。

オリジナルメニューは強し。

最後にメニューの紹介を...。音楽は詳しくないけど、ショパンは好きだから何度も通っている。一度めはアンオーレをオーダーした。
ミルクにあんこを入れて混ぜたものだ。ミルクにあんこという組み合わせは、女性に嬉しい飲み物だと思う。カルシウムに加えて、あずきはむくみに効くらしい。カフェインが苦手な人もいけるオリジナルメニューだ。次の訪問でやっとアンプレスをオーダーできた。両面バターが塗られプレスされたホットサンドは、ジュージューと揚げ焼きのように香ばしくなっている。塩っ気と甘みとが最高だ。禁断のカロリーオーバーである!それと、オーダーを取る前に「うちのブレンドは濃いです」といわれる。そ言うほど濃いものってどんな味なのでしょうね。そこまで言われると気になる。

 

お店にあった神田のガイドブックで、ショパンが紹介されていた。
読みながら店内を眺め、キョロキョロしたので、きっと怪しかったに違いない。f:id:saria444:20170714204842j:plain

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 【2015年9月他】

東京都千代田区神田須田町1-19-9

 

【東京都:東京】アロマ 喫茶店の旅 丸ノ内線全駅制覇の巻その17*東京*

丸ノ内線全駅制覇の旅のつづき。今回はいよいよ東京駅だ。東京駅は広い。
東京人でも迷う。アロマは東京駅の喫茶店だ。ヤエチカという愛称の地下街にある。

丸ノ内線で降りたらすこし歩く必要がある。ひたすら反対側の八重洲口に向かって、進むのだ。丸の内線のある丸の内口と、アロマのある八重洲口は、JRの地下街の連絡通路で結ばれている。この通路の入り口を探すのにも最初は一苦労だった。
てっとりばやいのは、JRの改札に入って、駅構内を突っ切って通過するのがいいのだが、そうするにはJRの入場券が必要だ。

入場券を買うのはもったいないから、頑張って上記の連絡通路を歩く。
(グーグルマップ先生によると徒歩15分くらい?と出てきた。)

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八重洲地下街ヤエチカには、カフェは多々あれど、
アロマは純喫茶らしい雰囲気を残している貴重なお店だ。

人気店なので、お昼は満席の時も多いかもしれない。
この日は、隣の人と至近距離だった。
ところ狭しと並ぶテーブル席に座って、トーストを食べ、コーヒー飲んでさっとでた。

バスケットに入った厚切りトーストは、焼き加減が抜群だ。
小倉あんを追加で頼んだ。
東京で小倉トーストが味わえる貴重な純喫茶だ。
店内で売っているアロマのロゴ缶も可愛い。
部屋に並べたら可愛いだろうなと思いながら、まだ買っていない。

 

最近は吉本ばななさんのエッセイを読んでいる。
今は『下北沢について。』という本だ。
本書では、ばななさん下北沢の人々との交流が描かれ温かさが溢れている。
この本を読むと、地元の商店街にある個人商店や飲食店を
大事にしたいな、と心底思う。

ばななさんは飲み屋さんの話の流れでこんなことを書いていた。
私は妙にうなづいた。

お店によって自分のモードを変えなくてはいけなかったり、少し構えてみたり、自分がほんとうは何を欲しているかを考えたり、そういうことはやっぱり人生の楽しみのひとつだと思う。画一的な接客はつまらない。
同じようなお店にばかり行ったって何も空気が動かない。
自分の中の子供が退屈してしまう。出典:「下北沢について」吉本ばなな

 

非常に理解できる。私が喫茶店に行くときの気持ちに似ている。
空気感を大事にしている。
インテリアなどの物質的な点で喫茶店に惹かれている部分もあるが、
一番大事なのは、働く人やお客さんの空気だ。
温度や色を感じたい。表情や、声の高低加減、響き方がそれぞれ違うところがいい。
つくり笑いやうそいつわりがない。伝わらなければいいかえたり、声の大きさを変えたりする。黙っていたい時は言葉が少なくてもいいし、誰とも目を合わせないで過ごしたい日はそうしてもらえる。


その日の天気や体調によって、行きたい街や、食べたい物を自分に問う。
いろいろな喫茶店を巡る時の気持ちは、たくさんの要素で溢れている。
茶店は食べ物は美味しいし、心は平和になるし、健康的な趣味を見つけたなぁ、と我ながら満足している。

このお店のアロマというネーミングがとてもいいと思う。
”芳しい”という言葉は、心が惹かれる好ましい、素晴らしい香りを表現するときに使う。さて、コーヒーが芳しいと思えるようになったのはいったいいつからだろう。
子供のころ、コーヒーって苦いし、なんでこんな飲み物を大人は美味しいって言うんだろうと。好奇心で飲んでみたいと思うけどやっぱり苦くて、
一口で後悔したことを思い出す。

 

本来の私は、まいかい同じメニューを頼むより、知らないものを選ぼうとするタイプだ。だからコーヒーも馴染みのない国の豆のストレートを頼んだり、そのお店独自のブレンドをオーダーする。これが食べたいなとか、これが欲しいな、とか欲しいものがはっきり言えるときが健全な時である。とくに何を食べたいか、まとまらない時や、なんでもいいから決めらない、という言葉を発する時は、非常に疲れている、というバロメーターになる。
そういう時は、コーヒーに強い好奇心を抱いたこどもの頃を思い出し、
その退屈知らずの無邪気さを取り戻す。そのトリガーは、コーヒーのアロマだと思う。コーヒーの香しさが、私にとっての癒しなのはそのせいかもしれない。

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東京都中央区八重洲2-1 八重洲地下街 八重洲地下1番通り

【2016年5月訪問】

【東京都:大手町】喫茶室サンマリ 喫茶店の旅 丸ノ内線全駅制覇の巻その18*大手町*

丸ノ内線全駅制覇の旅のつづき。今回は大手町駅だ。
サンマリは、大手町駅直結のレトロなビルにある喫茶店である。
このガラスに書かれた金色の文字のフォントがかっこいい。

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最初にレトロを感じた頃を回顧

もう何年も前のことだ。 私が最初に勤務した職場は、こんな感じの地下鉄駅直結のビル内にあった。
そこはビル”ヂ”ングという表記のレトロなビジネス街のビルだ。
だから、サンマリのようなレトロなオフィス街の喫茶店を見つけると、お昼休みにホッと一息ついたあの時の気持ちを思い出す。
ナポリタンを懐かしい!と感じはじめたのもあの頃だった。
このたたずまいが好きで、サンマリにはもう何回も訪れている。

仲間に入れてください!


ここにきたらその時の初々しい気持ちがよみがえる。
思い返せば、サービス業で接遇マナー教育が厳しかった。
仕事中は慢心というものがときどき顔を出すが、目の前にいるお客さんはこの場に来るのが初めてだ。接客はナマモノだ。まいにち初心に戻り、フレッシュな気持ちで対応をしようと意識しながら働いていた。そういう心構えは、こうしなさいというマニュアルはないが、私なりに、人として人に対する礼儀を身につけられたのは幸せだった。

お客さんの中には要求をうまく伝えられる人もいるけど、口数が少なくて要求を伝えるのが苦手な人もいる。そういう人にはいろいろ質問を変え、言い方を変え要望を引き出すようにした。私にとっての真心とは、誰にでも同じ対応、受け答えを提供するのではなく、人に合わせて対応をアレンジすることだと思う。人を受け入れる器の大きさは誰に対しても同じ大きさでありたい。常連さんはありがたい。でも私にとっては、初めて利用する方だってお客様はお客様だ。せっかくだから満足したいと思う気持ちは、誰でも持っている。常連さんも新規さんも。何回も利用できる人、そうじゃない人。事情が違うだけでみんな同じ人だ。提供する側が常識と思っていることも、それを知らない人もいるんだということを忘れてはいけない。私はサービスを提供する側にもいたし、サービスを受ける側も多数経験しているから、その人に真心があるかどうかは、なんとなく気づいてしまう。慇懃無礼という言葉が一番苦手な言葉だ。

サービス業を経験すると優しくなるのワケ

 


就活の際、合格者体験記集か何かで読んだのですが、”今まで受けたサービスで感動したものは何ですか?”という質問に対する答えで、
今でも印象に残っているものがある。

「常連さんだけでなく新規さんも大事にしていた店員さんの姿勢。さみしそうにポツンとしている見慣れないお客さんの様子に、すぐに気づいて話しかけていた店員さんが素敵でした。」というエピソードを語った方がいた。
店員さんも優しいけど、それが素晴らしいって感じた人の感性も素敵だ。


サービス業を経験すると人に優しくなれる、とも言う。いろいろな人を相手にしているから、中には困った要求や理不尽なクレームをする人も見てきた。接してきた人の絶対数が多いから、これから出会う人も大抵どこかで出会った人に似ている。大抵の困ったちゃんでもその心理が見えて、微笑ましく見ていられることが多くなる。お医者さんのカルテみたいに対応策ができているから、心の準備ができる。心配性だから知らないタイプの人に出会うのが一番怖いので、でももういろんなタイプの人と出会っているので怖くない。でも人の対応ってある程度得意になったけど、そういう気遣いをし続けていると、やはり疲労感が出る。

ご褒美が多くたっていいじゃない!

そんな時、休憩時間に喫茶店に立ち寄った時のホッとした感じを思い出す。すごく柔軟に温かくもてなしてくれる喫茶店に何度救われたことか。茶店のマスターやマダムはサービス精神の見本だと思う。

サンマリに来て、好奇心と向上心に溢れ働いていた頃のことを思い出した。似たようなレトロビルで働いていた時の。でも大抵はいい思い出だ。好きでついた仕事だからちょっとの苦労と、のこりほぼ9割が幸せな時間だった。

ここのパン甘くて美味しい。そしてビジネスマンがスーツでアイスコーヒーを飲んでいる姿がインテリアのように馴染む。ビジネス街の大手町らしさが溢れるいい喫茶店だ。レースの薄いカーテンからすけるガラス窓。カウンター周りの整頓されたグラスたち。愛想のいい気のいいマスター。喫茶店に来て、日常で辟易する前にチャージをするのだ。喫茶店がオフィスの近くにあったら癒される。そうやって心を持ち直しながら生活していく。私にとっては、心の潤いを補給する喫茶店がなかったら....と思うとちょっと怖い。ここに来ればなんとかなる!という駆け込み寺みたいなものだ。頑張ったご褒美といって、毎日来ているけど、これでも私の燃費はいいほうだと思う。

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 東京都千代田区大手町1-6-1 大手町ビル B2F

 【2017年4月訪問】

【東京都:銀座】銀座 木村屋總本店 喫茶店の旅 丸ノ内線全駅制覇の巻その16*銀座*

丸ノ内線の旅はいよいよ銀座です。銀座はたくさん喫茶店があるので、どこを”丸ノ内線の旅”編に組み込もうか迷ったのですが、銀座らしいところをとおもって。

銀座といえば真っ先に地価が高い場所...というイメージなので
だから、日本一、坪あたりの土地がお高い銀座四丁目、このあたりをチョイス!

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さて、木村屋總本店はあんぱんのお店。ここのは小さくても重量ぎっしり。酒種で発酵させていて生地からはほんのりお酒の風味が。
支店も出ているけどここ銀座本店でショーケースに並んだあんぱんを買うのが楽しい。
桜が好物。それに白餡とジャムパンは忘れずに買う。ここのジャムはあんずなんですよね。それと抹茶もチーズも変り種だけど生地にあう甘さやバランスに整えられている。季節限定餡も選んでしまうなぁ。木村屋は美味しいし頻繁に新しい味が加わっていて、本当に飽きない。

 

ここ、2階喫茶の評判に改めて気づいたのは、平松洋子さんの「サンドウィッチは銀座で」を読んでから。
よく立ち寄るけど、たまには2階にあがってお茶でもしようかと。4階のレストランは、遠い昔、入学式後に遠方から来た親戚とお祝いで行った思い出の場所。あの頃からもちろんあるし、それよりもはるか前の148年も前から営業している木村屋。改めて敬意を持って行ってみたい!と心に決めたのでした。

私が訪れたのは開店から1時間限定のモーニングタイム。
あんぱんセットは確か700円台。その朝焼きたてのあんぱんが提供されるからその味はいつもと一味違う。つぶあんとこしあんを両方楽しめるセット。こんな素敵な場所でぷっくり膨らんだあんぱんを一口かじれば、お口の中で酵母が弾けて踊りだすようです。


平松さんが書かれていたのは、ランチタイムのサンドウィッチでしたが、さらにコスパの良いモーニングは魅力的。朝メニュー、カツサンドセットもありました。カツサンは単品で店頭にて1000円越えで売られているけど、モーニングならドリンクが無料でついてくる感じ。

 

インテリアは綺麗に装っていて銀座マダムで朝からいっぱい。午前中から背筋がピシッとして、清々しくキラキラした朝でした。椅子にはまぁるいモチーフが並んでいてあんぱんのよう。正面すぐの階段を上がると新しめの雰囲気なのですが、帰りは違う階段で降りてみました。そしたらちょっとレトロで嬉しくなりました。

コースターとおしぼりのデザインが素敵です。

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東京都中央区銀座4-5-7 銀座木村屋総本店 2Ff:id:saria444:20170630145611j:plain

そういえばMBS系列で外航船員さんがモデルのドラマ「マジで航海しています」
が始まります!男社会の中、奮闘する女性航海士の物語。青春船舶コメディらしい。本物の女性航海士さんが監修しています!これはリアルそう!
MBSでは7/2(日)深夜0:50〜TBSでは7/4(火)深夜1:28〜からだそうです。
知り合いがセリフの監修を頼まれたそうです。親近感わきます!少しでも船乗りさんの世界が身近になったらいいですね!

マジで航海してます。 | MBSドラマイズム

私は火曜日から見ます!

 

それではまた次回は東京駅編でお会いしましょう!

【東京都:霞ヶ関】中央合同庁舎2階 喫茶室 I 喫茶店の旅 丸ノ内線全駅制覇の巻その15*霞が関*

名前のない喫茶店


丸ノ内線、全駅制覇の旅のつづき。霞が関駅はなじみのある。
だからこそ〈新橋、虎ノ門周辺の喫茶店シリーズ〉で書き尽くしたように思う。
こんかい丸ノ内線の旅を敢行するにあたり、未訪問の店を探すのに少し苦労した。
いかにも霞が関らしいところがいいとも思った。
そこで見つけたのが、ここだ。
中央合同庁舎の霞が関コモンゲート(東館)2階にある喫茶室だ。
その名は・・・・・・とくになさそうだ。そういえば〈喫茶室I〉とあった気がする。
前回かいた、国会議事堂駅の〈やま〉と同様、
くる機会のなさでいえば、おなじくらいの秘境にある。

 

kissafreak.hatenadiary.jp

 

営業時間は、平日のみで18:30頃までだ。

 

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社食のような懐への優しさ

ちなみに〈喫茶室I〉というからには〈喫茶室II〉もある。それは同じビルの32階にあるが、関係者用のため一般者の利用は不可だ。でも、この2階のお店は誰でも入れる。
隣のビルにオフィスフロアーあるので、きっとそちらの従業員が使うのだろう。とにかくお財布に優しい。カレーは380円だ。ランチに利用するにはありがたい価格だ。カロリーや栄養面も考え向かれているようだ。お昼時は満席だった。

私は11:30頃に入店したが、すぐ混み始めたので、ダブルベリーヨーグルトドリンクをすぐ飲みほすとすぐに店を出た。
写真は撮ったはずだが、なぜか見当たらない。焦っていたので撮れなかったのだろうか。思いだして書いてみる。ヨーグルトドリンクの中に、ブルーベリーやラズベリーが入ったスムージーのようなものだった。すっきりして美味しかった。

本当に社食風なので、椅子もテーブルもシンプルだ。さすが、庁舎内の喫茶店だけあり、清潔感があった。外の警備員さんを見るとドキドキしてしまうが、店員さんは庶民的だし親しみやすい方たちだった。大きな窓からみえる景色は緑が多くて和む。
霞が関のなかの休憩所としては、穴場なのではないだろうか。
コーヒーの価格もお安めだし。

 

こんかいは混んでいたし、場所が場所だけにバシバシ撮影をすることが憚られたので、店内の写真が少なめだ。そのかわり庁舎の、まるで校舎のようなすてきな廊下や、裏庭の写真を添える。

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〒100-0013  東京千代田区霞が関3-2-2 霞ヶ関コモンゲート東館2F

 【2017年5月訪問】

 

今日の伯父の写真は、昭和30年代の岩手県宮古市浄土ヶ浜だ。
なんども行ったことがある場所だが、昔から浄土のような美しさだ。

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【東京都:国会議事堂前】喫茶 やま 喫茶店の旅 丸ノ内線全駅制覇の巻その14*国会議事堂前*

丸ノ内線 全駅制覇の旅のつづき。今日は国会議事堂前駅だ。
この駅で降りることはめったにない。小学生のころ、国会議事堂見学に来た覚えがあるが、しかも観光バスでだった。だから電車にのってくることは・・・・・・まずない。そんな私にとってレアな駅、国会議事堂前駅近くにある〈喫茶やま〉は
国会記者クラブの1階にある。国会記者クラブ・・・・・・テレビ中継でよくみかける。

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滅多に降りない駅だからこそ降りてみたいと思った。でもこのあたりでなんのアテもなくさまよっていたら、不審者にみえるだろうな。でも、もし怪しまれたら〈喫茶やま〉にいきますといおう。などなど言い訳を考えていた。駅の階段をのぼって地上に出ると、省庁と警備員の姿しかなかった。

スーツも着ていないあからさまに普段着のわたしは浮かないだろうか。そもそもこの辺りを、勝手に歩いていいのか?と恐る恐る歩いていたから、怪しかったに違いない。

 

〈喫茶やま〉に入ってみると、広い昭和の応接室のようだ。見上げると、天井の蛍光灯の並びぐあいがいいデザインになっていた。たまご色のソファとフローリングのタイルのコーディネートもシックだ。ゲーム機もある。マーブル模様のテーブルと妖艶なパープルのプラスチックのおしぼり置きが似合う。昭和にワープしたような気分だ。

お昼どきを避けて訪問したので、店内はひとり占めだった。テレビの見える席に座り、画面をぼーっと眺める。明るい時間に飲むお酒は美味しいというが、明るい時間に喫茶店で見るワイドショーもいい。小学生の頃、風邪で学校を休んだときに、昼間にテレビを見るのは背徳の気分だった。家で『笑っていいとも』を見たている気持ちになった。


このお店の営業時間は、もしかしたらお客さん次第かもしれない。実はいぜんは早じまいしていて、今回が再チャレンジだった。この日私が15:30頃にお店をでたあとは、看板がしまわれていた。(看板というより、窓ガラスに貼られたプリントアウトされた〈喫茶やま〉という貼り紙だ)。
平日のみの営業だし早じまいだし、なかなかいけない秘境喫茶店だと思う。

オーダーをするとき、わたしは、インテリアの色に似合うメニューを探すくせがある。黄色のイメージが強い内装だから、グリーンのものが合いそうだなと思った。バジリコのスパゲティをたのんだ。量がすごく多い。

カウンター周りの椅子を眺めるのが好きだ。このまるいスツールが好きなのだ。
撮影を願うと「古いだけなのに〜」と謙遜されたが、こういう大切に使われている感じがいいのだ。

(記事は下に続く)

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東京都千代田区永田町1-6-2 国会記者会館 1F

今日の伯父の写真は(下図)鹿乃川と脇にメモがあったものの、正確にはどこの写真か不明だ。船が係留されている景色が好きなので、あげてみた。

本はというと、まだ北杜夫の『どくとるマンボウ』を楽しんでいる。この本には、船の専門用語がよく出てくる。例えばポートサイドとか

写真でもわかるように、船を岸に着けるサイドは大抵左側だ(左舷(さげん)という)大抵というからにはたまに右側のこともある。ポートサイドというのは「港につける側」いう意味で、船の左側である左舷のことだ。航空機もその名残で搭乗口があるのは機体の左側である。航空機の造りは、船のそれを引き継いでいることが多い。

ちなみに船の左舷側に赤い灯がついている(右舷は緑)。船乗りさんにとって、左右どちらの灯がかというのは非常に重要だ。覚えるために左手には赤玉ポートワイン”という語呂合わせがあるらしい。
ちなみに、ポートワインというのは特にポルトガルの港から出荷したワインのことを指す。
『どくとるマンボウ』が出たころの昭和30年代の書籍は言葉遣いがおおらかだ。いまでは差別表現とされみることのない言葉があちらこちらに出てくる(不適切な表現がありますが。と巻末に注釈がある)。でも、挿絵も可愛くて、外国のいろんな港に旅した気分になれるので、興味深い本だ。もったいなくて読み切るのが惜しい。
そういえば、悪いことをした芸能人が出てる番組が、お蔵入りになるのは残念だ。「不適切な人物が出演しています」と注釈でもつけてだせばいいと個人的には思う。

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 【2017年4月訪問】

【東京都:赤坂見附】しろたえ 喫茶店の旅 丸ノ内線全駅制覇の巻その13*赤坂見附*

丸の内線全駅制覇の旅のつづき。
しろたえは赤坂見附駅の洋菓子屋だ。併設されている喫茶コーナーで、店頭のケーキがイートイン可能である。

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憧れのチーズケーキはいつまでも

訪問した日は2015年の8月だった。喫茶店巡りを始めた初期のころだ。
ここのレアチーズケーキは、ずっと前から雑誌『シュプール』や『フィガロ』などでアートのように紹介されていた。ケーキがクラシックで美しいのだ。ずっと憧れのケーキだった。初めて体験したのは2006年のことだ。当時の職場で差し入れでいただいた。職員みんなで大喜びしたことを覚えている。ケーキBOXの中で魅惑のレアチーズが20個ほど、お行儀よく並んでいた。

ケーキの罪ってなに?

そのご、その勤務先での初給料日がきた。しろたえに直行してチーズケーキを買った。今でもよく覚えている。あれからうん年ほど経っても、このレアチーズには特別感が有る。なんとも可憐な形なのだ。2口くらいでなくなってしまう儚さである。お値段も260円と良心的だ。これくらいの量なら罪悪感もない・・・・・・と言いたいところでだが、お菓子の罪っていったいなんだろうか。カロリーだろうか。砂糖の量だろうか。私はお菓子に罪を見出せない。だからお菓子にたいして罪悪感を持たない。しろたえのレアチーズケーキは、フレッシュなチーズに上品な濃厚さがあり、口の中でねっとりまったりするところがいい。バランスのとれた甘みで、このレアチーズケーキとコーヒーがあったらソウルメイトが完成する。

 初任給のご褒美から退職日の餞別まで

カップもミルク入れもオリジナルのイラスト入りだ。他のケーキも美味しそうなのだが、どうしてもレアチーズケーキをリピートしてしまう。そう思っていたところ、先日ある勤務先を最終日に、仲間がしろたえのお菓子詰め合わせをくれた。ギモーブやフィナンシェなどのフランス菓子だった。私が喫茶店好きだということをリサーチしてくれ、しかも、しろたえのお菓子だったから本当に嬉しかった。初任給で買ったのも、退職祝いもしろたえだった。しろたえにサンドイッチされた私の社会人生活だ。やはり私の特別の店である。

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今日の伯父の写真(元外航船員)と
どくとるマンボウからの雑感

今日の伯父の写真は、昭和30年にとられたのヅーマイの写真だ。
いったいヅーマイってどこだ?

今日も北杜夫氏の「どくとるマンボウ」を読んでいる。
北氏曰く、なぜか乗組員がなんども海中に落ちると噂の海域があったそうだ。
心霊現象か?いや、そうではなく、実際に落ちて救出された人の話によると、揺れがまったくない海域でひたすら進んでいると、海が海でなくなり船に乗っているという感覚が抜け落ち、家のドアを開けるように一歩足を踏み出せば、この海で陸のように歩けるという錯覚に陥ると語ったらしい。「海をずっと見ていたら、(自分の)港の女が出てきて手招きをするから飛び込んでしまった」という。ここで言いたいことが2つある。

ひとつ、港の女とはいったい・・・・・・。

よくある誤解に、船乗りには各港に女がいるというものがある。都市伝説だから信じるか信じないかはあなた次第ですが、知人曰く「むかしは荷役効率が悪く、貨物をつむのに時間がかかったから、停泊日数が長かった。そのころは、乗組員は陸にあがって遊びに行く時間があった。でもいまは、効率があがって港に長く停泊できない。停泊時間が短いから陸にあがることすらない。だからいまの船乗りは、物理的に港に女を作れない」らしい。ほとんどそんな答えがかえってくる。
しかし、昭和30、40年頃は、船乗りが港にくるとうわさを聞きつけると、キャーキャー追っかけすら人たちも実際にいたらしい。

それからもうひとつは、海に人が落ちるという話だ。

夜に漆黒の海を見ていると「降りてみたくなる気持ちは、わからなくもない」という話をある船員から聞いたことがある。だから船員さんは疲れた時や、夜の黒い海を長時間見ないでほしい。心理的にどう変化が起こるのかは不明だが、疲れたら海を見ないで、寝てください(切)!

 

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東京都港区赤坂4-1-4

【2015年8月訪問】