純喫茶丸 8knot    〜喫茶店で考えた〜

2015年からの純喫茶訪問ブログ。純喫茶をはしごする船ということで”純喫茶丸”という船の名前がタイトルです。

【東京都:国立市】ロージナ 喫茶店のカレー編

さてこれから数回、喫茶店のカレー編を綴りたいと思う。

今日は国立のロージナ茶房。

f:id:saria444:20180627105024j:plain

夏はカレーなのである。
夏になると無性に食べたくなる。体の中でだるそうにうずくまっている細胞を、
スパイスで刺激してほしい。昔、夏目漱石だったか、頭をそっくり取り替えて入院させたい。という趣旨のことを言っていたのだが、よくわかる。

私も、「頭を取り替えたい!」と思うほど考えすぎて頭がヒートしている時、カレーを欲する。ヘッドスパは凝りを外側からほぐすものだけど、カレーは内側をほぐしてくれる気がする。

☆☆

ロージナ茶房のカレーはザイカレーというネーミングだ。頭を取り替えたい時に食べたくなる味。サラッとしていて、辛くてスパイスが効いている。やみつきになる。好みの味だ。

☆☆☆

隣では老人会のようなグループが楽しそうに憩いの時間を過ごしていた。ゲートボールを楽しんだ後の食事会かな。他にはカップルもいるし、家族連れもいる。満席で大人気だった。山口瞳さんも常連だったとか。文化人有名人も、近所の住人も、遠方からの食べ歩き人も。誰をもを受け入れてくれる上に、心地よい時間が過ごせるお店は本当に貴重だと思う。何より、美味しいから長く愛されてきたのだと実感する。

☆☆☆☆

今日、どの喫茶店に行こうか。自分のブログで探していたのだけど、ロージナの記事を書いていたら、カレーが食べたくなってきた。カレーの美味しい店は……他にどこだっけ。ああ……。あーだこーだ、こうしてあれこれ考えている時が一番楽しいのですけどね。

f:id:saria444:20180627105131j:plain

f:id:saria444:20180627105305j:plain

f:id:saria444:20180627105508j:plain

f:id:saria444:20180627105418j:plain

【2017年3月訪問】

東京都国立市1-9-42

【東京都:麻布十番】西緋亜 喫茶店のチーズケーキ編

茶店のチーズケーキ編、今日は麻布十番の西緋亜。
レアチーズケーキの上のハニーレモンが甘酸っぱい。

f:id:saria444:20180430122502j:plain

匿名になりたい。一番最初に海外に滞在したのは、ロンドンでのホームステイだった。そこで早々に体調を崩した私は、異文化の洗礼を受けた。日本では、というより我が家では体調を崩すと何度も様子を伺われたものだった。その調子だから異国で一人寝室に放っておかれた時の絶望たるや想像してもらえるだろう。

しかし、のちに放っておかれたことは優しさだったと知る。カルチャーショックだった。そして一つの新しい価値観を得た。

いま、放っておかれることを希うとき知らない街の喫茶店に足を運ぶ、それが私の癒しとなるから。だからいろいろな喫茶店に通っているのだと思う。匿名で居られる場所があると助かる。喫茶店では異邦人。

f:id:saria444:20180430122409j:plain

f:id:saria444:20180430122546j:plain

f:id:saria444:20180430122718j:plain

f:id:saria444:20180430122804j:plain

【2017年8月訪問】

東京都港区麻布十番3-2-6

【東京都:西荻窪】コーヒーロッジダンテ 喫茶店のチーズケーキ編

今日は西荻窪のコーヒーロッジダンテ。
きっと神曲のダンテなんですよね。とは言ったものの森鴎外もダンテも未読です。

f:id:saria444:20180519011501j:plain

店先に自転車が止まっている。この風景がいい、インテリアも素敵で、艶やかなチョコケーキのようなカウンターの椅子が目を引く。

⭐︎

私にとって、チーズケーキとコーヒーは、ピザとコーラ、カレーとラッシーのようにお決まりのコンビ。コーヒー専門店ではわたしはこのマッチングのキューピット役になる。

私の人生の浮力は、好きなものを食べることで絶妙な安全性を保っている。だから海外小説を読んでるときも気になるのは、海外の食文化だ。

⭐︎⭐︎

最近読んだ本はドン・ウィンズローの『ストリート・キッズ』。

ロンドンが舞台の小説でとにかく紅茶が飲みたくなること必至。それも高級茶葉でなく100ピース入りデイリーユースの丸形のティーバッグのものを。本書では蜂蜜をたっぷり絡めた紅茶を飲むシーンが幾度となく出てくる。それにオートミールのクッキーがお供だ。

⭐︎⭐︎⭐︎

オートミールクッキーが恋しくなった。

下の写真は私が10年ほど前にレシピブログを書いていた頃のオートミールクッキーの画像。『ストリート・キッズ』に触発され、また作ろうと思い当時のレシピを検索した。

当時は蕁麻疹等に悩まされており食生活に異常にこだわっていた。だからこれ、材料のクセが強い。小麦粉の代用にキヌアや米粉を使い、バターの代わりに菜種油やリンゴピューレを代用している。いかに代用品で最もらしくできるかのチャレンジをしていたのだけれど、今は幸いそのチャレンジも必要ない。

⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎

そういえば最近の私、やらないということに満足する月間を生きていたのだったっけ。材料集めに奔走するのをやめるのが無難だろう。どこかでオートミールクッキーを買おうか。........ものづくりは専門家に任せると決めたのだった。でも出来上がったばかりのクッキーのあの柔らかさ、温かさは手作りじゃないと味わえないんだよな。その葛藤にしばし動揺する。でも詰め込みすぎると喫水線が守れなくなり、凪の時はいいけど、荒波ではバランスが崩れるのだ。私という船は。

そうそうご安航は自分にも祈らないと。

ドン・ウィンズロー『ストリート・キッズ』のティータイムごっこは、
いつか気になるオートミールクッキーを見つけた時に叶えよう。
そのときは、「あ、食べたかったんだよね!」くらいの偶然を装うと思う。

封印した情熱は、思い出したときにまた楽しめる。

 

f:id:saria444:20180527010611j:plain

f:id:saria444:20180519011623j:plain

f:id:saria444:20180519011735j:plain

f:id:saria444:20180519011850j:plain

f:id:saria444:20180519011940j:plain

東京都杉並区西荻南3-10-2

【2015年10月ごろ訪問】

 

 

 

【東京都:小川町(淡路町)】高山珈琲 喫茶店のチーズケーキ編

茶店のチーズケーキ編。今日は小川町(淡路町)の高山珈琲。
小川町駅淡路町駅はほぼ同じなので、遠征組さんへ豆知識。(神保町も神田駅も頑張れば徒歩可能です。←徒歩がなかなか変換されず杜甫と出てきてトホホ)

f:id:saria444:20180519012131j:plain

⭐︎

しなかったことを満足しよう5月の残り半分は。

例えば、
夕食を作らず、家の近所の食堂で済ませたこと。
朝食を作らず、喫茶店でモーニングをして出勤したこと。
夜寝る前に本を読まなかったこと。
やるべき宿題は終わってるから大丈夫だ。

⭐︎⭐︎

食生活において、だいたい1週間のパターン決まっている。
月曜は仲間と外ランチ。火曜から金曜までは、作り置きのおかずでお弁当箱を埋める毎日。詰めないお弁当の数だけ笑えるかも知れない。

⭐︎⭐︎⭐︎

まっすぐ帰るのをやめてみる。そしたら一番寄り道したいと思いついたのはここだった。高山珈琲だ。綺麗な生クリームのフリルで縁取られたチーズケーキがとてもおいしいのだ。

 

⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎

それから家で本格珈琲を淹れるのをやめている。飴色の愛すべきものが泥沼化したら嫌だ。凝り症だからはまるに違いない。息抜きのための趣味のはずが他に別の趣味を見つけざるをえなくなるだろう。それに私はどこかに足を運び、新鮮な雰囲気で珈琲を飲むことが好きなのだ。専門分野は専門家に任せるのがいいな、と思う。あと可憐なお皿もお店で鑑賞するだけにしよう。高山珈琲は、両方叶えてくれるいいお店。

 

f:id:saria444:20180519012205j:plain

f:id:saria444:20180519012230j:plain

f:id:saria444:20180519012328j:plain

f:id:saria444:20180519012427j:plain

f:id:saria444:20180519012518j:plain

東京都千代田区神田須田町1-12

【2015年9月訪問】

 

【東京都:人形町】かふぇ あっぷる 喫茶店のチーズケーキ編

まだまだあります。喫茶店のチーズケーキ編。今日は人形町の焙煎コーヒー店

かふぇ あっぷる
表記はひらがなのようです。

f:id:saria444:20180520130658j:plain

こちらのチーズケーキは独特な形。カリカリに香ばしく焼けたシュー皮に包まれています。パリブレストのような見た目をしていて、中は酸味のきいたチーズケーキときている。工夫されていて、それにとても美味しい。他にも季節のフルーツを使用したタルトなど、ショーケースに収められたマダム手作りのケーキはすべて見目麗しい。

⭐︎

さて週末は地球ゴージャス岸谷五朗さん寺脇康文さんが主催する演劇ユニット)のミュージカル”ZEROTOPIA”を観劇してきました。タイトルからテーマが滲み出ておりますね。
ユートピアとディトピアのお話です。

あらすじは、こう。

ある日、豪華客船が沈没する。
無事生還した登場人物たちは、そこにいるみんなの過去が共有できるようになる。
それは、なぜか。
さらに主人公たちはある共通した理由で、豪華客船の乗船者として選ばていたことがわかる。
その理由とは何か。

本当、ありきたりな感想になりますが、大事な人を大事にしたくなります。ごめんなさい。ってすぐに謝りに行きたくなる。

 

 

そう。自分にね。

⭐︎⭐︎

4月と5月に、2度観たゼロトピア。つい1カ月前にも自分を奮い立たせたばかりなのに、また1ヶ月の間に腐っていた。またこのミュージカルで、思い出したから謝るわ!
あの......とりあえず ごめんね。わたし。

⭐︎⭐︎⭐︎

好きなシーンは

ある主人公がひとりぼっちです。話し相手がいなく、いつも自分と対話し続け、いつしかその会話が途切れそうなころに、目の前に現れるのが......そう、友だち!

っていう哲学対話のような場面。
⭐︎⭐︎⭐︎

わたしはまだまだ自分との対話が足りないし、想いを伝える語彙が足りないから、いまだに、そしてこれからも本がお友達です。

 ZEROTOPIAの観劇に感激したら、やはりG.オーウェル1984動物農場を読みたくなりました。1984は持っていたはずなのですが探してもありません。

ほっておくと半月後くらいに自爆しますので、読むのを途絶えがちにしないようにします.....。そもそもちゃんと付き合っていたのか曖昧なので、新しい1984を用意しました。新訳は高橋和久さんのものです。(T.M.Revolution ”魔弾”ご参考。)

f:id:saria444:20180520130840j:plain

f:id:saria444:20180520130953j:plain 

f:id:saria444:20180520131223j:plain

f:id:saria444:20180520131100j:plain

東京都中央区日本橋人形町3-4-13 日本橋石田ビル 1F

【2017年9月訪問】

【神奈川県 横浜】キャビン *舵のある喫茶店

今日は横浜駅ビル地下にあるキャビン。

f:id:saria444:20180424141141j:plain

鉄の鎧。いろいろなものを入れても型が崩れない。荒天で沈んでみたり、浮いてみたり、なんとかギリギリの絶妙な立ち居振る舞いで、崩れないからといってやたらと詰め込んだら転覆する。港に立ち寄って荷下ろし。船のようだが私のことでもある。

横浜の喫茶店キャビンは最近お気に入りの喫茶店。舵があって、銅製のコースターが可愛い。ここで、1週間分の肩の荷を降ろすとしよう。アイスコーヒーを一杯。

⭐︎

最近読んだ本は『解錠師』(早川書房 スティーヴ・ハミルトン 越前敏弥 訳)
『解錠師』はハヤカワポケットミステリー版の装丁が好きだ。真っ赤な表紙に鍵穴から歯車。センスがいい。ジャケ買いじゃない、内容もいい。

私はアメリカの州に疎い。地図帳と格闘しつつ二巡目でやっとストーリーに追いつく。いや正確に言うと一巡でやめられず、すぐ二巡目をスタートしたかっただけだ。この小説の終わりと始まりは無限ループできる。
主人公が解錠するのは主に金庫。本書では金庫を女性と表現しているのが良い。初期設定のまま放置しておく人、スペアを堂々と見せびらかし、本当に大事なものは別の場所にしまっておく人。ぐぬぬ

一般的に船も女性の代名詞として扱われているが、尊重しないと海で荒れて大怪我するのは乗組員さんたちなのだ。だから時々ドックに入れて手入れをしたり丁寧に操船する。

⭐︎⭐︎

トラウマで口がきけなくなった『解錠師』の主人公はひょんなことから解錠師になる。金庫の錠を開けるアーティストだ。錠への執着心や、解錠に成功した爽快感を彼以上に感じる人はいないだろう。彼のトラウマと重ねるととても切ない。しかも彼の解錠における能力は天才的だった。文字通り潜ったから見つけ出した潜在意識だった。深く深く。やがて溢れそうな彼の悩みを救うのが、いささか複雑な出会い方をした恋人のアメリアだ。このアメリアはマイクのマグダラのマリアだった。

⭐︎⭐︎⭐︎

アメリアは人魚なのだ。

マイクはある日ー悪事に足を踏み入れる境界の日ー、風に髪をなびかせたアメリアの写真を見つけ、心奪われ、彼女のことで頭がいっぱいになる。口がきけないマイクとアメリアのコミュニケーション手段は漫画を描くこと。互いにコマを書き添えていく交換日記だった。セリフに自分の気持ちを代弁させ贈り合うのがなんとも瑞々しい。

⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎

ある日、マイクはアメリアが人魚に変身した絵を描く。「人魚になりたいことをどうして知っているの?」とアメリア。人魚といえば、リトルマーメイドのアリエルがわかりやすい。リトルマーメイドはディズニーが意味深にマグダラのマリアのメッセージを込めた作品だという。マグダラのマリアは『ダ・ヴィンチ・コード』にも登場するが、

『解錠師』、お前もか。

マイクは悪事に苦悩していたが、そこに足を踏み入れなければアメリアに会えなかったばかりか、当のアメリアのためにさらなる泥沼にはまっていく.....。しかし、アメリアはマイクの復活を見守るマグダラのマリアだった。アメリアはまさに泥沼に飛び込んでマイクを救う。そういえばアメリアという名前はマリアに似ている。

マグダラのマリアは、罪を悔いる人、身体に障がいを持つ人を救う女神なのだという。

⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎

本書内には、アメリカのベイエリアやクルーザーのシーンが出てくる。船好きにはもってこいの本だった。

わたしにとっては、ついつい食べすぎるあまいスイーツへの罪悪感”を救いのマグダラのマリア”が赦して…いや、なんでもない。 

f:id:saria444:20180424141222j:plain

f:id:saria444:20180424141203j:plain

f:id:saria444:20180424141243j:plain

f:id:saria444:20180424141305j:plain

f:id:saria444:20180424141334j:plain

神奈川県横浜市西区北幸1-1-8 エキニア地下1階

【2018年5月訪問】

【東京都:築地市場】木村家

築地場内の喫茶店シリーズ、最後は喫茶 木村家。
シンプルイズベスト。懐かしい幼なじみとの寄り道を思い出すような親しみやすい店構えだった。

f:id:saria444:20180502084154j:plain

こちらのソーダ水が人生で一番美味しかった。割合が抜群なのか、市場の雰囲気と相まってか、最高だった。下戸なので仕事後のビールという楽しみがない私は、こうして喫茶店のシュワシュワした飲み物を好む。

⭐︎

GW後の1週間は長かった。とにかくみな復帰へのリハビリに気を揉むのは同じ。心持ちいつもより優くしあった。
GWは遠出をせずずっと本を読んでいた。日常と同じことをわざわざ遠くに出かけてするのが最高の贅沢だと思っているのですが、今回はそれが叶わず。片道数十分の喫茶店に小旅行し、いつもと同じように本を読むことにした。本当はスーツケースに積読していた本をたくさん詰め、往復の機内でも(海外のリゾート地を夢みる)ホテルでも、本を読み続ける。という旅が理想。いつかやってみたい。

⭐︎⭐︎

このGWは海の映画を見ることに決めていた。2014年公開『キャプテン・フィリップス』(ポール・グリーングラス監督トム・ハンクス主演)をようやく見た。海の英語の仕事をする際、参考資料として勧められていたが、なんだかんだと言い訳をし今まで見てこなかったことを後悔した。でも…見ていたら仕事にならなかったかもしれない。仲間の船員さんたちが心配すぎる!いくら国際条約があったって、無法地帯には関係ない。海賊は昔の遺物ではないしフィクションでもない。船員さんは本当に立派な仕事で、ますます誇りに思う。尊敬の念が絶えないな。

⭐︎⭐︎⭐︎

前回の『白鯨との闘い』が19世紀の船の物語だとしたらこちらは本当に現代のそれ。出港前の航路確認や操船オーダーは、生の海の専門用語だった。勉強になる。この映画の感想はひとことでいうと

海上復帰するんかい!」

『白鯨との闘い』にしても『キャプテン・フィリップ』にしても、俺には船しかないぜ、という船乗りの生き様にロマンを感じる。

このGWはダン・ブラウンのラングドンシリーズを見たし読んだし、記憶のほとんどがトムハンクスだった。もう一回見たくなった『キャスト・アウェイ』もトムハンクス主演か。彼は本当にサバイバルの巨頭だな。

f:id:saria444:20180502084220j:plain

f:id:saria444:20180502084251j:plain

f:id:saria444:20180502084314j:plain

f:id:saria444:20180502084329j:plain

東京都中央区築地5-2-1 築地市場 1号館

【2017年9月訪問】