純喫茶丸 8knot    〜喫茶店で考えた〜

2015年からの純喫茶訪問ブログ。純喫茶をはしごする船ということで”純喫茶丸”という船の名前がタイトルです。

【東京都:蒲田】市美多寿 喫茶店のホットケーキ編

今日は蒲田のシビタス。あの伝説の万惣フルーツパーラーのホットケーキが食べられるお店。(万惣フルーツパーラーは2012年に惜しまれつつ閉店しました。)
シビタスは万惣の支店なのだから、同じ味のはずです。

神田駅近くにあった万惣フルーツパーラーへは15年ほど前に訪問したことがあります。あの当時、私にとって、馴染みのない街へ電車に乗ってデザートを食べに行くということがどんなにドキドキしたか。食べ物のために遠出をする。今でこそ、趣味が喫茶店巡りとなり、喫茶店のために街へ出ることが日常の趣味になったけれど、そのきっかけを作ったのは万惣フルーツパーラーでした。あの容器にたっぷり入ったバターとシロップが忘れられません。15年ほど前の記憶ですが、甘いホットケーキの香りで懐かしい思い出が甦ってきました。あの時に記憶とともに。

 

シビタス店内には万惣フルーツパーラーがルーツであると記された看板があります。
その文章を引用しますね。

 

市美多寿のホットケーキの歴史は、昭和の初め、神田須田町の皇室御用達果物店、”万惣”フルーツパーラー で生まれました。その支店を蒲田に開店して以来、皆様に万惣のホットケーキとして親しまれてきました。これが、当店の前身です。最上級の小麦粉、卵、牛乳、バターをブレンドしたあの純粋なホットケーキです。香り高い、ふっくらした風味をホームメイドのシロップでお楽しみください。

 純粋なホットケーキかぁ。シビタスのホットケーキは純粋な素直な味わいがします。本当に美味しい。忘れかけていた童心を思い出させてくれるというか、初心に戻るというか。カウンターの銅板でお行儀よく並んで作られるたくさんのホットケーキ。生地は大きなボウルに入って仕込んでありました。生地はたっぷり仕込んで寝かせてあるから味が馴染んでいるのか。料理でもケーキでも、たくさんの量を作ったほうが美味しく出来上がりますよね。

家庭でホットケーキは気軽に作れるといっても、お店の味は格別。素材の違い、大量に仕込まれる生地、使い込んだお店に馴染んだ調理器具。それらがおうちのホットケーキと違いかなぁ。シビタスのホットケーキはシロップがなくても生地だけでも美味しい。危うくシロップを使うのを忘れてしまいそうになった。

とにかくシビタスは2017年のホットケーキ部門 No.1かな。ホットケーキは人気で17:00頃には売り切れてしまうこともあるらしいです。私はプレーンを頼んだのですが、その他フルーツや小倉、ソーセージなどの食事系も。

ここは間違いなくまた行きたいですね!

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東京都大田区西蒲田7-69-1 東急プラザ蒲田 4F

【2017年9月訪問】

 

【東京都:錦糸町】ニット 喫茶店のホットケーキ編

今日は錦糸町ニット。分厚いホットケーキが人気の喫茶店です。

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錦糸町はホットケーキ天国でしょうか。先日アップしたトミィもホットケーキが美味しいお店でした。ニットはその他も喫茶店メニューが豊富です。

一度めはバターを楊枝でとめた分厚いホットケーキをいただきました。焼くのにお時間がかかります。と言われますけど、これはまちますよね。

ホットケーキは好きなので自宅でも作るのですが、焼きムラができたり、何枚も焼きあがるのを待つうちに冷めていたりするから、喫茶店でいただくホットケーキは感動モノ。綺麗だし熱々だし本当に好き。

訪問二回めはフルーツポンチをいただきました。かわいいし懐かしい。思い出すのは、子供の頃、お友達を招いた誕生日会でテーブルの上にあった主役級のフルーツポンチ。スイカをくりぬいて炭酸を入れて色とりどりのフルーツを入れたフルーツポンチ。そしてもう一つの思い出は、グラスに炭酸ドリンクを満たし、その中にポッキーを入れたもの。昭和の食卓ってかわいいなぁ。その食べ方、なんか名前はありましたっけ?砕いた氷の上にポッキーを並べたものはポッキーオンザロックという名前らしい...。

 

ニットはロケにもたくさん使われていて、若手俳優さん女優さんが来店されているようです。そうですよねぇ。理想的な喫茶店ですもの。ショーケースも庇も、ロゴのフォントも素敵。ピンクの電話もありますし、メニューも豊富。昔ながらの純喫茶(ここはアルコールを出すから厳密には純じゃないかも。)を欲した時、ここは大満足なお店なのです。

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東京都墨田区江東橋4-26-12

【2015年9月訪問】

【東京都:若松河田】カフェテラス 小島屋 喫茶店のホットケーキ編

今日は若松河田のカフェテラス小島屋。

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こちらのホットケーキは美味しかった。形も綺麗だし焼き目もツヤツヤ。銅板手焼きのものでした。懐かしいお味。ドリンク付きで600円とは、どこかのモーニング並みのお値段ではないでしょうか。お値打ちです。平日のみの営業です。

小島屋を訪れたちょうどその頃、2017年の夏は田山花袋のエッセイ『東京の三十年』を読んでいました。このあたりの大江戸線沿線の地域がこの本に登場していたなぁと思いつつ信号機の上の”若松河田”と書かれた看板をぼんやり眺めていました。

.....そうした光景と時と私の幻影にのこっているさまとが常に一緒になつて私にその山の手の空気をなつかしく思はせた。私の空想、私の芸術、私の半生、それがそこらの垣や路や邸の栽込や、乃至は日影や光線や空気の中にちゃんとり込んで織り込まれているような気がした。(出展:『東京の三十年』田山花袋

こうして書物に残った著名人の思い出は、それを読んだ者が心に思い浮かべることで、現代に蘇ります。当時田山花袋が感じた同じ日陰や光線や空気の一部を感じることができるかもしれない。不思議な感覚です。

田山花袋はこうも書いていました。『今、目の前に行き交う人々の喜びや幸せの感情のやり取りは、その人の人生が終わることで消えていく。人の営みは儚くて愛おしい。誰かが覚えていてくれるかもしれないけど大切な想いは自分でしか持ち得ない。』(大意)そのようなことを田山花袋は『東京の三十年』で記し、大いなる想像力で悲しんでいるようでした。市井の人々のごく平凡な幸せの感情や些細な感情のやり取りは泡のように消えていく。だからこそ普通のものに興味がわき、そこを離れがたい気持ちになるのだと。私はその気持ちに多いに共感します。そしてそのようなそこを離れがたい気持ちになる場所が、私にとっては喫茶店。町に馴染む普通の喫茶店。普通の人々の時間の過ごし方。小島屋ではそれを感じられてよかった。平穏だった。ものすごく感動的な刺激的な日常のみを書き綴るのではなく、ささやかな幸せの思い出=喫茶店での風景を細々と書いていけたらなと思ったこのブログを始めた頃の初心を思い出しました。とうとう師走も半ばになり2017年を振り返る時期となりました。早いものですね。今年もいろいろな喫茶店に足を運べて幸せでした。年末の締めの挨拶のようですが、今月も記事はまだまだ続きます!

(注:小島屋さんはビルも持っているし普通というのは失礼な気がしますが、普通=日常を穏やかに過ごせる場所。という定義で書いています。)

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東京都新宿区若松町32-1 プラザ小島屋 2F

【2017年8月訪問】

【東京都:八幡山】ルポーゼすぎ 喫茶店のホットケーキ編

今日は京王線 八幡山のルポーゼすぎ。京王線の駅前すぐなのですぐわかります。

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この日は8月の暑い日に。これを書いているのは師走です。ショーケースの中のオレンジと黄色が爽やかです。あの頃の夏の日差しが恋しい。季節のフルーツのホットケーキ8月はマンゴーでした。甘いマンゴーソースと塩気のあるホイップバターの組み合わせ、本当に美味しかったです。

ここのお店は毎月5.15.25日にホットケーキ150円デーがあるのです。通常550円のノーマルのパンケーキをドリンクを別に注文するとこのお値段でいただけるというケーキデー。こんなサービス、ホットケーキ好きにはもうお祭りですね。この日は5のつく日ではなかったので通常価格。せっかくだから贅沢してしまおうと、季節のパンケーキを頼みました。美味しいパンケーキは通常価格でも頂きたいくらいなので、サービスデーの150円は嬉し過ぎます。銅板で焼いたきれいな形のホットケーキ。つやつやです。銅板で焼くとなんで美味しいのでしょう。火の通りがいいからとかそういうこともありますが、生地がきれいな色に焼きあがるのもいい。

かき氷もフレッシュメロン味というのがあって惹かれました。いろいろとオリジナルメニューがありそうで、通いたいです。沿線の会社の社員が選ぶオススメのお店として紹介されたこともあるし、店内店外に雑誌の切り抜きがたくさん貼ってあったので、人気のお店であることが伺えます。カウンターに並んだサイフォン器具も素敵でした。マッチもありました。京王線はなかなか行く機会がなく八幡山駅は初めて下車した駅でしたが、いい機会でした。モーニングでもホットケーキがいただけるとのこと。機会があればモーニングも試してみたい・

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東京都杉並区上高井戸1-1-11 京王リトナード八幡山1F

【2017年8月訪問】

【東京都:錦糸町】コーヒー専門店 トミィ 喫茶店のホットケーキ編

今日は錦糸町のトミィ。銅板で焼くホットケーキといえば、こちらが名高い。

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青く澄んだ冬の空に昔ながらのレトロな看板が似合っていました。2月の出来事。
こちらは、月・日・祝休みでラストオーダーが16:30とのこと。平日にOLしていたら、なかなか難しい訪問ですが、この時は土曜日に訪問。同じ気持ちの方が多いであろうと予想されるのですが、ここしか来れないから仕方ない。満席だったら待たせてもらおうと決めてきました。幸運にもカウンター席になんとか滑り込み。その後ピークが過ぎたのかポツポツと席が空き始め、その時常連さんがドアを開けた。
「先週は座れなかったものね。大人気ね〜」とマスターとにこやかにお話ししながら席に座る。土曜日はフル回転なのかもしれません。よく考えてみると、カウンター席で目の前で焼かれるたくさんのホットケーキを眺められてそこは特等席だったかもしれません。この日は日替わりサービスのストレートコーヒー(ブラジル)とチーズバークを注文。

シンプルなホットケーキが一番ストレートに味わいが伝わってくるのだと思いながら、珍しいメニューがあればそれをオーダーしてしまうのが私の傾向。甘い生地にチーズの塩気と言うコンビネーションが最高。甘いものしょっぱいもの、甘いものしょっぱいものと交互に楽しめ、味覚の欲するままの甘やかしスタイル。アクセントにシャキシャキとしたコーンの歯ごたえが最高。具がケーキとケーキの間に挟んであって、大きなハンバーガーのような感じ。今回はお食事系メニューになりましたが今度はデザート系で行きたい。カスタードクリームを食べていた方がいて、それはそれは美味しそうでした。

ここはレトロな箱のようなお店。カウンターと少しのソファ席で埋まるこじんまりとした空間。お店と人の距離が程よく近く温かいお店。この手の感じ好きです。私はライブでも大きなドームサイズの会場よりもライブハウスやホールサイズの中サイズの会場の方が好きです。(できれば小さいキャパシティの方がより嬉しい!)大きい会場は派手な演出や大掛かりなセットがあったりと華やかでそれもまたいいのですが、中サイズの会場は程よい距離感で、汗や熱が伝わるような空気感がいいんですよね。そういう嗜好が大きな商業的カフェよりも純喫茶が好きだという理由と重なることがあります。結局人が好きで、人を感じる場所に行きたいというか。それは比較的というだけであって、結局必要な時に必要な場所を選んでいるだけで、どちらも好きなんですけどね。欲するままの甘やかしスタイルな生き方でいいと思っています。

 

さて書いていたらホットケーキ食べたくなってきましたな。また時間見つけて再訪したいなぁ。ここのホットケーキは本当に美味しかったです。

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東京都墨田区錦糸2-10-7

【2017年2月訪問】

【東京都:築地】コリント朝日店

今日は築地のコリント朝日店。

昨夜書いた記事の”地獄にホットケーキ”のフレーズがなかなか離れず。脳内ホットケーキな私は、その浮ついた頭を落ち着かせるため、今日から喫茶店のホットケーキを書いていこうと思います。

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といっても、コリント朝日店のものは、正確にはフルーツパンケーキ。とにかくホットケーキでもパンケーキでも、小麦粉が原料の柔かく生地を丸く焼いたケーキであれば、この際境界なく紹介していきます。

おそらくコリント朝日店のこの生地の厚さは、私の中のパンケーキの定義に当てはまります。

①ホットケーキは厚くて甘い生地。

②パンケーキは薄くて甘くない生地。

(諸説あります。)


*検証した時の過去記事貼っておきますね。

 

kissafreak.hatenadiary.jp

 

コリントのフルーツパンケーキは、季節によって彩りが変化するフルーツをたっぷり挟んでのせて。この日はパイン、オレンジ、メロンにバナナにホイップクリームがついてきました。シロップは3種類ではちみつ、メープルに抹茶のシロップでお口を飽きさせない。ドリンク付きで750円ととても高パフォーマンス。ガラス張りの窓側の席で、オフィスビルを闊歩するスーツに身をまとった人々を横目に、美味しい一皿をいただく。眼福至福。

そういえばここから晴海埠頭に行けるはず、とこの後は東バスに乗り込み、終点晴海埠頭へ。東京港を散歩してきました。翌日に練習船海王丸が東京に寄港する日でニアミスでした。残念!でもまたの機会があることでしょう。海風が強かったけど、気持ちよかった!好きな角度でビットの写真を撮り大満喫の休日でした。

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東京都中央区築地5-3-3 築地浜離宮ビル内2F

【2017年6月訪問】

【東京都:入谷】オンリー千束店

 

今日はオンリーの千束店です。オンリー三店舗のうち最後の紹介です。各線浅草駅からも徒歩圏内ですが、(都営浅草線だとちょっと遠いですね...).日比谷線入谷駅も近いのでしょうか?私は、この近辺にくるのに都バスで浅草四丁目停留所で降りたり、浅草駅から歩いたりしています。

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こちらではホットケーキをいただき、純喫茶あるあるですが、注文したメニューを見るのが珍しいのか、常連さんから歓声をいただきました。
「ホットケーキなんてあるのね?」「珍しい注文!」「ゆっくりして行ってね。」ここでは常連さんもママ目線なのです。最近某アイドルさんがこちらで撮影された様子。常連さんが「最近きた女の子、そこで食べて行ったよ。記念に撮影していきな」との事。

存じ上げなかったのですが、店内をよく見ると、雑誌の切り抜きが貼ってあり、可愛らしい女の子が黄色いシロップのかき氷を食べていました。結局どなたなのかわかりませんでした....。

ジャコブスラダー再び。

ここからは船のマニアックな話になるのでお好きな方だけ...。
最近「海辺のカフカ」を読了しました。
この本は一言で言うと文化の参考書のような感じで。文豪や作曲家やクラシック音楽のことや、哲学、名フレーズが随所に散りばめられていて、知識があったらさらに楽しめるのだろうなぁと思いながら読みました。そして心に刺さる名言も多数あり、読む時々の心情に沿って、優しく心を撫でてくれるような、気持ちが救われることも多くありました。言って見れば、雲の割れ目から陽の光が差し込んでくるような気持ちになる本。この、雲の割れ目から陽の光が差し込んでくるという表現は何度か本書に出てくるものを借用しています。

雲の割れ目から差し込んでくる陽の光は天国から降ろされたはしごのメタファーです。聖書に出てくるお話、ヤコブ天使の梯子の事ですね。このヤコブ天使の梯子のことをジャコブスラダーと言いました。

このブログを最初から読んでくださっている方はお気づきかもしれませんが、船の専門用語にも”ジャコブスラダー”というものがあります。過去記事で書いた事がありましたので一応、過去記事はりますね。

 

 
kissafreak.hatenadiary.jp

 

ジャコブスラダー=パイロット(水先案内人)が海上から船に昇ってくるために、船の脇に吊るされた縄梯子の事です。このジャコブスラダーという名称は聖書のお話ヤコブ(ジャコブス)の梯子が由来の船用語です。

人生の碇

海辺のカフカ内では、他にも

人生を

碇を失った船のよう

だとか、

恋する胸の痛みを

その痛みは碇となって、僕をここにつなぎとめていてくれる。

などなど。船にまつわるフレーズが随所に。
人生の舵取り、など人生を舵で比喩するのはよく見るのですが碇の比喩は新鮮。船好きのものとしてはとても興味深く読みました。でも碇によって、船がある程度動かないようにするためには、鎖の重さや海底の地質が大事。本書に出てくるように碇がきちんとつなぎとめられているのであれば、鎖の重みも、碇と海底の地質の相性も良かったのでしょうと解釈しました。海底の事まで突っ込みが入るなんて、こんな疑問マニアックでしょうか?

しかし!

海の底ってどうなっているんだ?

という文章が後に出てくるのです。村上春樹氏はしっかり海底のことにも言及しているんですね。海の底について説明を試みるも見たことのない人に説明するのは難しいと。水族館に行けばなんとかわかるだろうと

二人で水族館に行ってみようぜ。

と言う約束をするのですが、その約束は叶わず物語は終わります。疑問に思った人物が真相を理解しないまま終わります。でも結論がわからないはっきり白黒つかない人生を歩むことについて、というのも本書のテーマでもあるので、海底の謎もあきらかにしないままでもそれでいいと思います。

地獄にホットケーキ

そして喫茶店好きの私にとって、とりわけ注目したフレーズがこれです。

『地獄にホットケーキ』

 

とても重い石をひっくり返す場面で、唐突にホットケーキと出てくるので目が釘付けになりました。よく調べてみると、『地獄に仏』ということわざをもじったものなのですね。

(ちなみに地獄に仏=困窮しているときの願ってもない助け)

本当に地獄にホットケーキは地獄に仏かもしれません。困った時の助け船といいますか。コオ本を読んでいるとコーヒーが飲みたくなり、ホットケーキが食べたくなります。ホットケーキが美味しいオンリーの記事でこの海辺のカフカのことを書くのは素敵な偶然でした。というわけで今日は、先日から引き続きオンリー三店舗として最後にご紹介するオンリー千束店でした。

 

 

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東京都台東区浅草5-17-2

【2017年7月訪問】