【東京都:板橋区】ピノキオ 喫茶店のホットケーキ編
今日は板橋区のピノキオを紹介する。数年ぶりの訪門だ。
住宅地のマンションの一階に喫茶店があることが、もはや東京では珍しい光景だ。
数年ぶりに東京に大雪が降った1月、まだ雪が残るとある日のことだった。
名物のホットケーキをめあてに、〈ピノキオ〉にきた。
生地は厚いが、小ぶりで可愛い二段重ねのホットケーキは、ペロリといけてしまう。
満席の土曜日、他のお客さんたちは、ホットケーキにナポリタン、ピラフやクリームソーダ、レモネードなどなど定番の純喫茶メニューを複数注文している人が多かった。
このお店の味が、間違いなく美味しいことの証明である。
読書をして、しばし時間を過ごしたあと、帰り際にカウンターの脇の可愛らしいホットケーキの形をしたオブジェを発見する。
思わず「可愛い!」と声をあげると、
「うちのホットケーキをモデルにしたんじゃないかって、お客さん持ってきてくれたの」という。
本当に似ていた。
さて世の中は平昌オリンピックの真っ最中だ。
フィギアスケートの羽生結弦選手が金メダルを獲得した。
羽生選手の華麗で完璧な世界観にうっとりする。
生身の人間であるということにビックリしてしまうほど、アニメの世界から抜けてきた王子様のようだ。
前回の〈ロミオとジュリエット〉もそうだったが、
BGMの旋律がアンニュイなヨーロッパ映画の雰囲気で、静かに強く美しい。
この時、最近読了した三島由紀夫の「幸福号出航」の一節を思い出した。
モンシロ蝶がいっぱい飛んでいた。潮風を吸い慣れた蝶。
(引用:三島由紀夫の『幸福号出航』)
羽生選手は氷の上を舞う蝶だった。本当に美しい光景で、心が安らいだ。
バターで顔を作ってみたりした。
【2015年9月他:訪問】