【東京都:築地市場】喫茶 岩田
今日は築地市場の〈岩田〉をご紹介する。
こちらは場内の喫茶店なので、市場移転問題に大きく影響される。
お店の営業時間がたいへんめずらしく、深夜3:00ごろから15:00までだ。
市場で働く人々の稼働時間に合わせているのだ。
そのためなかなか訪問できなかったが、やっと訪問が叶った。
ここのカレーが好きだ。市場で揃えた材料からとったダシは間違いなく美味で、
そしてお店の活気がダイレクトに味覚を刺激する。
お客さんがひっきりなしに訪れ、ママとおしゃべりし、胃袋も心も満たしていく。
両側に入り口がある横長のお店設計もそそられる。
ママはカウンターの中で横移動しつつ調理をする。
その様子を見ているだけで楽しい。
ここはカレーだけでなくトースト類にも惹かれるので、
また是非行きたいと思っている。
今こうして記事を書いている間も、行きたくてうずうずしている。
いよいよダン・ブラウン氏が来日するらしい。
このところダン・ブラウン氏のラングドンシリーズを読んでいる。
海のことばが聖書から多く転用されているということは、
ここ数年でいろいろ勉強したが、『インフェルノ』(角川文庫:越前敏弥:訳)
内のセリフで、また思い出した。
今日とりあげることばは、検疫を意味するQuarantineだ。
語源はラテン語のquadragintaで、40を意味する。
quadragintaの語源は(略)”イエスが荒野で40日40夜のあいだ、
悪魔から種々の訓練を受け、断食と飢餓に苦しんだ故事(マタイ伝第4章)またはそれにちなんだ四句節(Lent)に基づいている
(引用:成山堂書店「海の英語」佐波宣平)
映画『インフェルノ』では、そのむかし感染症が流行したとき、
港で船員を40日間足止めしていたことに由来すると語っていた。
Quarantineは船を止めておく期間のことだったが、
転じて、入航船の検疫に従事する検疫所がQuarantineと呼ばれるようになった。
もし、黄色い旗”Yellow Flag”を掲げた船を見かけたら、それは検疫中の船である。
その旗は〈Q旗〉と呼ばれている。QはQuarantineの頭文字だ。
船と船のコミュニケーション手段の一つに 国際信号旗での交信がある。
国籍や言語のちがいに関係なく、意思を伝えることができる仕組みになっている。
旗の組み合わせでいみが異なる。
どこかで船を見かけたら、どんな旗があがり、どんなことを伝えているのか、
気にかけてみるのも面白いかもしれない。
【2017年8月訪問】