純喫茶丸 8knot    〜喫茶店で考えた〜

2015年からの純喫茶訪問ブログ。純喫茶をはしごする船ということで”純喫茶丸”という船の名前がタイトルです。

【東京都:六本木】れいの 喫茶店のチーズケーキ編

今日は六本木のれいの。某男性ファッション誌で特集されていてずっと行きたかったお店。六本木の街はキラキラネオンの中。ここは夜に浮かぶ森の喫茶店のようで不思議。
チーズケーキはアルコールが少し効いており、コーヒーも濃いめで美味しい。
”れいの”という店名の由来は”例のコーヒー屋さん”とお客さんが呼んでいたのを『これは!』と思って採用したらしい。

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 ところで、船の性別は女性だ。英語で代名詞はShe。英語には性別の概念はないが、vesselの語源に性別があったため女性性を引き継いでいる。

vesselの意味を英和辞典でみてみよう。

1.容器,器(つぼ・コップ・瓶・なべ・バケツなど液体を入れる通例丸型の容器をいう)
2.(通常ボートより大きな)船 
3.導管、脈管、管

(新英和中辞典(研究社)第6版)

 

”船”に先行して、”容器”という意味がある。この用例は聖書で見られ、人間をvesselと表現している。editionによって表現は異なるのですがvesselかbodyとされている。下の引用はペテロの手紙第一章。夫婦のことを記述した内容で、妻=weaker vessel。

giving honor to the woman, as to the weaker vessel, as being also joint heirs of the grace of life; that your prayers may not be hindered.  夫たちよ、妻を自分よりも弱いものだとわきまえて生活を共にし、命の恵みを共に受け継ぐ者として尊敬しなさい。そうすればあなたがたの祈りが妨げられることはありません。文藝春秋 「新約聖書」新共同訳 解説 佐藤優

△と▽

最近読んでいるダン・ブラウンの「ダヴィンチ・コード」の中にも興味深いシーンがある。作中で男性と女性のシンボルを説明しているシーンがある。三角(△)が男性で、反対に逆三角形(▽=Vの字)が女性の象徴だという。▽は子宮の形にも似ているとも。

また海の英語語源が豊富な佐波先生の著書にはvesselについてこうある。

VesselはVaseを語源とする言葉。ラテン語のVasに由来し、容器の意である。液体に関する容器にしばしばこのVesselが用いられる。vessel blood(脈管)capillary vessel(毛細管)など。(成山堂「海の英語」佐並 宣平)

子宮は命の血脈を宿す場所。vesselという単語はとても興味深い。

堪航性

女性の象徴である”▽”のイメージは、海に浮かぶ船の形に見える。乗船する船員の国籍はさまざま。それぞれ母国語が異なっても共通言語が必要。もちろんそれは英語なのですが、それ以前にイメージだったり、共通認識があれば通じる。コミュニケーションのひとつで、船=▽=女性という連想ゲームのようなイメージがあった可能性もあるかもしれない。安全性を確保するために必要な船の形が、実はこの逆三角形(▽)なのである。航海の安全を女神様に祈ったのかもしれない。

先頭のマリア様

かつては船首部分(フィギュアヘッド)に装飾を凝らし、マリア像を形どった船も多かったそう。今日では航行の安全性を優先し船首部分はできるだけ水抵抗がない方がいいため合理性を追求する貨物船にはほとんど見られない。現代のような造船技術がなかった当時の航海はまさに神頼み。船を女神様とし、祈りと共に海上に過ごしていたかと想像する。

海や船のことばは他にも聖書に由来するものがある。以前記事にしたジャコブスラダーもそう。海は、人も船も自然も運命共同体であり調和が大事だと教えてくれる。

 

kissafreak.hatenadiary.jp

 

最近はジェンダーフリーで差別を生じる言葉を避ける傾向があるが、船を女性とするのは決してネガティブな意味はない。

  • 過去の語源だった言語に性別があったこと。
  • 聖書から引用しているのだということ。

船を尊重し大事に扱うようにとのメッセージだと思われます。
これらかも、海と船と人が調和することを願って。

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【2017年8月訪問】