純喫茶丸 8knot    〜喫茶店で考えた〜

2015年からの純喫茶訪問ブログ。純喫茶をはしごする船ということで”純喫茶丸”という船の名前がタイトルです。

【東京都:銀座1丁目】喫茶グローリー 2017年11月末閉店予定*

初めてこのお店の存在を知った時、銀座にこんな素敵な店が残っているとは、と感動したものだった。本日の記事は、2017年11月末で閉店する予定の喫茶グローリーだ。

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建築物は築100年 喫茶店営業は50余年とのこと。

レアな建築物は大正時代のもの。看板建築と自動販売機が埋め込まれたような形でユニークだ。雑誌にもよく取り上げられるらしく建築好きに人気だとか。近くにトマト模様で目立つトマトビルという建物があり(パンケーキで有名な雪の下が入っているビル)新旧のコントラストが面白い。この界隈は、銀座一丁目にある1930年代の建築物、銀座最古の手動式エレベーターが残る奥野ビルや、銀座柳通りのアンリ・シャルパンティエの建物なども荘厳です。

 

グローリーはなかに入ると、銀座にいることを忘れてしまうほど、庶民的な昭和の町角喫茶店だ。喫茶店らしい飴色の革貼りの椅子に沈み、奥のタイル張りカウンターで作業をするマスターの小気味良い動きを感じる。グラスに氷がカランとぶつかる音、炭酸のシュワ〜という音が心地よい。ぼぉ〜とブラウン管のテレビを眺めていると本当に時が止まったようで、せわしない自分の心も安らぐ気がする。

頼んだのはレトロ気分ど真ん中クリームソーダ。三角におられた紙ナフキンが懐かしい。グローリーは平日のみで確か17時くらいで閉まると思う。私はわざわざ午後休暇を取得してここに立ち寄ったのことを思い出す。

2軒だけになった銀座1丁目の純喫茶。ここが閉店すると残るは向かいにあるミモザだけになる。どちらも飴色のコーヒー砂糖のような世界だ。懐かしい世界は、思い出だけにしたほうがいいのか。出会ってしまうといつかはお別れしなければならない時が来るのか。そんなことを思い、甘くほろ苦い時間を過ごした。

11月末までにまたいければと思う

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【2016年4月訪問】

東京都中央区銀座1-22-12