純喫茶丸 8knot    〜喫茶店で考えた〜

2015年からの純喫茶訪問ブログ。純喫茶をはしごする船ということで”純喫茶丸”という船の名前がタイトルです。

【埼玉県:蕨】喫茶クラウン 中に入りたい喫茶店 No.1

喫茶クラウンは埼玉県蕨市にある。蕨駅の東口から徒歩5分程度の場所だ。
二股に分かれる路地の角にある。ふつうの喫茶店と思いきや、なかは別世界だ。

f:id:saria444:20170909223951j:plain

『打ち上げ花火、埼玉から見るか、東京から見るか』

関東の夏の花火大会に、荒川を挟んで東京と埼玉から、両岸から鑑賞できるものがある。埼玉からも東京からも同じ花火が見えるのだ。ここ蕨駅は、東京のすぐ近所(お店の住所は川口市)。川を挟んだ東京のお隣さんだ。山田孝之さん主演ドラマでお馴染みの赤羽駅(東京都北区)から蕨駅までは電車で約10分の場所だ。ここにこんな生き生きした昭和遺産がある。

 

昭和の喫茶店や町の洋食屋さんのオムライスって、なんでこんなに憧れてしまうのか。あきらめの対義語として憧れという言葉があるなら、もう諦めかけているからかもしれない。この味が出せるお店は、よほど探さないとない。フライパンに染み込んだお店の味というか。継ぎ足しのタレのように、丹精が継ぎ足されているのだと思う。何回も何回も炒められ、振られたフライパンは深みが出るに違いない。このお店のオムライスは懐かしい優しい味わいのオムライスだった。

見上げると、吹き抜けの天井から流れるシャンデリアがある。美しい螺旋を描く階段は華々しい。それもそのはずで、むかしはここで結婚式も行われていたのだという。
礼拝堂のように高くそびえ、輝く天井に心躍らせる。二階に上がらせてもらい〈かぼちゃランプ〉と店員さんが呼ぶオレンジのシェードにしばしうっとりした。時が止まったような錯覚は、階段を一段ずつ降りるごとに元に戻る。現実に戻る前に、もう一度この素晴らしい空間を見渡した。

f:id:saria444:20170705180813j:plain

f:id:saria444:20170705180841j:plain

f:id:saria444:20170705180918j:plain 

f:id:saria444:20170705181314j:plain

f:id:saria444:20170705181348j:plain

f:id:saria444:20170705181435j:plain

f:id:saria444:20170705181502j:plain

f:id:saria444:20170705181530j:plain

f:id:saria444:20170705181558j:plain

f:id:saria444:20170705181645j:plain

f:id:saria444:20170705181705j:plain

f:id:saria444:20170705181013j:plain

f:id:saria444:20170705181730j:plain

f:id:saria444:20170909224010j:plain

埼玉県川口市芝新町3-19

【2017年6月訪問】