純喫茶丸 8knot    〜喫茶店で考えた〜

2015年からの純喫茶訪問ブログ。純喫茶をはしごする船ということで”純喫茶丸”という船の名前がタイトルです。

【閉店した喫茶店】まとめ *1.宝石 2.歩歩 3.スカラ座 4.沙婆裸 5.テンダリー

秋は船が出た後の港のよう。

気づいたら先ほどまでそこに繋がれていた船がいなくなり、残像が波に消されてだんだんぼやけていきます。夏の終わりはふと寂しくなるので、究極に悲しみに浸りきってしまおうと、今日は残念ながらその長い歴史を閉じた喫茶店をまとめようと思います。

さみしさはまとめて放出します。まずは、

1.板橋駅近くにかつて存在した
【純喫茶 宝石】

王冠のようなロゴが可愛い看板が印象的。既視感あると思ったらグリーティングカードで有名なホールマーク社のロゴにちょっと似ていますね。だからdeepな内装に反しファンシーな印象が残っているお店なのです。マンハッタンの色あせた大きな写真が壁一面にキラキラ輝いていた喫茶店でした。インベーダーゲームもありましたね。看板と同じデザインのマッチも可愛かったです。

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2.練馬区江古田にかつて存在した
【珈琲舎 歩歩】

地元マダムが休日におしゃべりに来る、街に馴染んだ喫茶店。お引越しの都合でこのお店を閉店することになったとお話しされていました。優しいお母さんが作る太陽のようなオレンジのナポリタンは温かい美味しさでした。

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3.新宿にかつて存在した

スカラ座

その長い歴史とともに非常に愛されていた名店であったことから、閉店のニュースが流れた時のファンの悲痛な叫び声はいまだ記憶に残っています。かつて私が新宿で勤務していた頃、愛煙家の先輩とランチ後の一服に通っていたお店でした。私が勤務した新宿のオフィスも今はもうなくなり、思い出の在り処がだんだんなくなっていくのを、バスが出て行った後のヨドバシカメラ前のバスターミナルを眺めていた気持ちのように感じています。歌舞伎町時代からのインテリアを引き継いた店内は新しい庇に反してとても重厚な歴史の香りがする喫茶店でした。

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4.新宿にかつて存在した

【沙婆裸】
2015年の年末にその一報を耳にしました。靖国通り新宿三丁目と歌舞伎町界隈の間の大通り沿いにありました。意外なところに奇跡的に残っていた喫茶店でした。まあるいソファとミッドセンチュリーのようなインテリアが心地よかった。マダムが、『これでやっと休めるわ、ずっと働いてたのよ。』と最高の笑顔で見送ってくれました。”本日は閉店しました”の札がもう、裏返ることはありませんでした。

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5.葛飾区金町にかつて存在した

【テンダリー】
どこかの本で読んだのですが、このお店は音楽家だったマスターが開店し、長年ご夫婦で仲良く営業されていました。数年前にマスターがなくなり、その後マダムが一人で切り盛りしていたお店でした。マスターと共に過ごしたお店をできる限り続けようという温かい愛を感じるお店でした。常連さんがほとんどでお客さんが食後に食器をカウンターまで片付けたり、マダムは買い物に行くからとお客さんを残して外出したりするゆるい感じが心地良かったのです。ここはナポリタンが美味しいとのこと。オーダーすると、肩をガックリ落とし『またか〜』とつぶやいたマダムの姿に思わずほんわかしてしまいました。

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港というものは郷愁を誘う景色だけれど、船出はさみしいけれど。そこは行ってらっしゃいといらっしゃいが交わる場所だから、いつかそこにあった景色と新しい景色がグラデーションになり一体化していくのでしょう。

【すべて2015年訪問】