純喫茶丸 8knot    〜喫茶店で考えた〜

2015年からの純喫茶訪問ブログ。純喫茶をはしごする船ということで”純喫茶丸”という船の名前がタイトルです。

【押上】珊瑚

海にまつわる名前の喫茶店シリーズをお届けする。
珊瑚は押上にある喫茶店だ。

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下町の一軒家喫茶店である。

 

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黒板タイプの看板がある。ドリンクの広告がついているのはよく見るけど、
このタイプにはなかなかお目にかかれない。
coffeeの斜体フォントが可愛い。

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珊瑚は、壁の銅版画が圧巻なのだ。
経年で味わいをましている。

 

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半円のまぁるいソファの造りも珍しい。
ベルベットがつやつやで、触り心地が良い。

 

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純喫茶でよく見かける、茶色のモザイクタイルのテーブルもすきだ。

 

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この日のオーダーしたものは、店名が〈珊瑚〉なだけに、
海鮮つながりだ。だから、あさりのボンゴレにした。

 

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目の前にある、石造りの壁をみながら思う。
建築法の関係で、現代では使えない資材があるはずだ、
同じものは再現できない可能性がたかい。

 

アートや遺産の価値が希少性にあるなら、
街の純喫茶のインテリアも、じゅうぶんそうである。

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希少価値があるかないかという基準より、
心でいいと感じたら、それが芸術だよなぁ。

 

しかしこの石は何の素材はなんというのだろう。
フカミドリのベルベットのソファにとてもあっている。

 

心が豊かになった土曜日のお昼。この日のお供は『異国船漂流記』だ。
場所は日本、時は鎖国で海外と断絶していたはずの時代である。

政府レベルではない商船を通して、日本人は外国人を見ていたのだ。
日本に漂流し困まっていた外国人を助けた、日本各地の海沿いの町の話だる。
ノンフィクションの人情も物語である。

 

【2016年4月訪問】