純喫茶丸 8knot    〜喫茶店で考えた〜

2015年からの純喫茶訪問ブログ。純喫茶をはしごする船ということで”純喫茶丸”という船の名前がタイトルです。

【東京都:霞ヶ関】中央合同庁舎2階 喫茶室 I 喫茶店の旅 丸ノ内線全駅制覇の巻その15*霞が関*

名前のない喫茶店


丸ノ内線、全駅制覇の旅のつづき。霞が関駅はなじみのある。
だからこそ〈新橋、虎ノ門周辺の喫茶店シリーズ〉で書き尽くしたように思う。
こんかい丸ノ内線の旅を敢行するにあたり、未訪問の店を探すのに少し苦労した。
いかにも霞が関らしいところがいいとも思った。
そこで見つけたのが、ここだ。
中央合同庁舎の霞が関コモンゲート(東館)2階にある喫茶室だ。
その名は・・・・・・とくになさそうだ。そういえば〈喫茶室I〉とあった気がする。
前回かいた、国会議事堂駅の〈やま〉と同様、
くる機会のなさでいえば、おなじくらいの秘境にある。

 

kissafreak.hatenadiary.jp

 

営業時間は、平日のみで18:30頃までだ。

 

f:id:saria444:20170629152245j:plain

社食のような懐への優しさ

ちなみに〈喫茶室I〉というからには〈喫茶室II〉もある。それは同じビルの32階にあるが、関係者用のため一般者の利用は不可だ。でも、この2階のお店は誰でも入れる。
隣のビルにオフィスフロアーあるので、きっとそちらの従業員が使うのだろう。とにかくお財布に優しい。カレーは380円だ。ランチに利用するにはありがたい価格だ。カロリーや栄養面も考え向かれているようだ。お昼時は満席だった。

私は11:30頃に入店したが、すぐ混み始めたので、ダブルベリーヨーグルトドリンクをすぐ飲みほすとすぐに店を出た。
写真は撮ったはずだが、なぜか見当たらない。焦っていたので撮れなかったのだろうか。思いだして書いてみる。ヨーグルトドリンクの中に、ブルーベリーやラズベリーが入ったスムージーのようなものだった。すっきりして美味しかった。

本当に社食風なので、椅子もテーブルもシンプルだ。さすが、庁舎内の喫茶店だけあり、清潔感があった。外の警備員さんを見るとドキドキしてしまうが、店員さんは庶民的だし親しみやすい方たちだった。大きな窓からみえる景色は緑が多くて和む。
霞が関のなかの休憩所としては、穴場なのではないだろうか。
コーヒーの価格もお安めだし。

 

こんかいは混んでいたし、場所が場所だけにバシバシ撮影をすることが憚られたので、店内の写真が少なめだ。そのかわり庁舎の、まるで校舎のようなすてきな廊下や、裏庭の写真を添える。

f:id:saria444:20170629152342j:plain

f:id:saria444:20170629152313j:plain

f:id:saria444:20170629152011j:plain 

f:id:saria444:20170629152410j:plain

f:id:saria444:20170629152102j:plain

〒100-0013  東京千代田区霞が関3-2-2 霞ヶ関コモンゲート東館2F

 【2017年5月訪問】

 

今日の伯父の写真は、昭和30年代の岩手県宮古市浄土ヶ浜だ。
なんども行ったことがある場所だが、昔から浄土のような美しさだ。

f:id:saria444:20170629235804j:plain

 

【東京都:国会議事堂前】喫茶 やま 喫茶店の旅 丸ノ内線全駅制覇の巻その14*国会議事堂前*

丸ノ内線 全駅制覇の旅のつづき。今日は国会議事堂前駅だ。
この駅で降りることはめったにない。小学生のころ、国会議事堂見学に来た覚えがあるが、しかも観光バスでだった。だから電車にのってくることは・・・・・・まずない。そんな私にとってレアな駅、国会議事堂前駅近くにある〈喫茶やま〉は
国会記者クラブの1階にある。国会記者クラブ・・・・・・テレビ中継でよくみかける。

f:id:saria444:20170621162717j:plain

滅多に降りない駅だからこそ降りてみたいと思った。でもこのあたりでなんのアテもなくさまよっていたら、不審者にみえるだろうな。でも、もし怪しまれたら〈喫茶やま〉にいきますといおう。などなど言い訳を考えていた。駅の階段をのぼって地上に出ると、省庁と警備員の姿しかなかった。

スーツも着ていないあからさまに普段着のわたしは浮かないだろうか。そもそもこの辺りを、勝手に歩いていいのか?と恐る恐る歩いていたから、怪しかったに違いない。

 

〈喫茶やま〉に入ってみると、広い昭和の応接室のようだ。見上げると、天井の蛍光灯の並びぐあいがいいデザインになっていた。たまご色のソファとフローリングのタイルのコーディネートもシックだ。ゲーム機もある。マーブル模様のテーブルと妖艶なパープルのプラスチックのおしぼり置きが似合う。昭和にワープしたような気分だ。

お昼どきを避けて訪問したので、店内はひとり占めだった。テレビの見える席に座り、画面をぼーっと眺める。明るい時間に飲むお酒は美味しいというが、明るい時間に喫茶店で見るワイドショーもいい。小学生の頃、風邪で学校を休んだときに、昼間にテレビを見るのは背徳の気分だった。家で『笑っていいとも』を見たている気持ちになった。


このお店の営業時間は、もしかしたらお客さん次第かもしれない。実はいぜんは早じまいしていて、今回が再チャレンジだった。この日私が15:30頃にお店をでたあとは、看板がしまわれていた。(看板というより、窓ガラスに貼られたプリントアウトされた〈喫茶やま〉という貼り紙だ)。
平日のみの営業だし早じまいだし、なかなかいけない秘境喫茶店だと思う。

オーダーをするとき、わたしは、インテリアの色に似合うメニューを探すくせがある。黄色のイメージが強い内装だから、グリーンのものが合いそうだなと思った。バジリコのスパゲティをたのんだ。量がすごく多い。

カウンター周りの椅子を眺めるのが好きだ。このまるいスツールが好きなのだ。
撮影を願うと「古いだけなのに〜」と謙遜されたが、こういう大切に使われている感じがいいのだ。

(記事は下に続く)

f:id:saria444:20170621162851j:plain

f:id:saria444:20170621162927j:plain

f:id:saria444:20170621163308j:plain

f:id:saria444:20170621163142j:plain

f:id:saria444:20170621163006j:plain 

f:id:saria444:20170621163046j:plain 

f:id:saria444:20170621162817j:plain

f:id:saria444:20170621165041j:plain 

f:id:saria444:20170621165216j:plain

東京都千代田区永田町1-6-2 国会記者会館 1F

今日の伯父の写真は(下図)鹿乃川と脇にメモがあったものの、正確にはどこの写真か不明だ。船が係留されている景色が好きなので、あげてみた。

本はというと、まだ北杜夫の『どくとるマンボウ』を楽しんでいる。この本には、船の専門用語がよく出てくる。例えばポートサイドとか

写真でもわかるように、船を岸に着けるサイドは大抵左側だ(左舷(さげん)という)大抵というからにはたまに右側のこともある。ポートサイドというのは「港につける側」いう意味で、船の左側である左舷のことだ。航空機もその名残で搭乗口があるのは機体の左側である。航空機の造りは、船のそれを引き継いでいることが多い。

ちなみに船の左舷側に赤い灯がついている(右舷は緑)。船乗りさんにとって、左右どちらの灯がかというのは非常に重要だ。覚えるために左手には赤玉ポートワイン”という語呂合わせがあるらしい。
ちなみに、ポートワインというのは特にポルトガルの港から出荷したワインのことを指す。
『どくとるマンボウ』が出たころの昭和30年代の書籍は言葉遣いがおおらかだ。いまでは差別表現とされみることのない言葉があちらこちらに出てくる(不適切な表現がありますが。と巻末に注釈がある)。でも、挿絵も可愛くて、外国のいろんな港に旅した気分になれるので、興味深い本だ。もったいなくて読み切るのが惜しい。
そういえば、悪いことをした芸能人が出てる番組が、お蔵入りになるのは残念だ。「不適切な人物が出演しています」と注釈でもつけてだせばいいと個人的には思う。

f:id:saria444:20170628232827j:plain

 【2017年4月訪問】

【東京都:赤坂見附】しろたえ 喫茶店の旅 丸ノ内線全駅制覇の巻その13*赤坂見附*

丸の内線全駅制覇の旅のつづき。
しろたえは赤坂見附駅の洋菓子屋だ。併設されている喫茶コーナーで、店頭のケーキがイートイン可能である。

f:id:saria444:20170627003255j:plain

憧れのチーズケーキはいつまでも

訪問した日は2015年の8月だった。喫茶店巡りを始めた初期のころだ。
ここのレアチーズケーキは、ずっと前から雑誌『シュプール』や『フィガロ』などでアートのように紹介されていた。ケーキがクラシックで美しいのだ。ずっと憧れのケーキだった。初めて体験したのは2006年のことだ。当時の職場で差し入れでいただいた。職員みんなで大喜びしたことを覚えている。ケーキBOXの中で魅惑のレアチーズが20個ほど、お行儀よく並んでいた。

ケーキの罪ってなに?

そのご、その勤務先での初給料日がきた。しろたえに直行してチーズケーキを買った。今でもよく覚えている。あれからうん年ほど経っても、このレアチーズには特別感が有る。なんとも可憐な形なのだ。2口くらいでなくなってしまう儚さである。お値段も260円と良心的だ。これくらいの量なら罪悪感もない・・・・・・と言いたいところでだが、お菓子の罪っていったいなんだろうか。カロリーだろうか。砂糖の量だろうか。私はお菓子に罪を見出せない。だからお菓子にたいして罪悪感を持たない。しろたえのレアチーズケーキは、フレッシュなチーズに上品な濃厚さがあり、口の中でねっとりまったりするところがいい。バランスのとれた甘みで、このレアチーズケーキとコーヒーがあったらソウルメイトが完成する。

 初任給のご褒美から退職日の餞別まで

カップもミルク入れもオリジナルのイラスト入りだ。他のケーキも美味しそうなのだが、どうしてもレアチーズケーキをリピートしてしまう。そう思っていたところ、先日ある勤務先を最終日に、仲間がしろたえのお菓子詰め合わせをくれた。ギモーブやフィナンシェなどのフランス菓子だった。私が喫茶店好きだということをリサーチしてくれ、しかも、しろたえのお菓子だったから本当に嬉しかった。初任給で買ったのも、退職祝いもしろたえだった。しろたえにサンドイッチされた私の社会人生活だ。やはり私の特別の店である。

f:id:saria444:20170627002538j:plain

f:id:saria444:20170627002640j:plain 

f:id:saria444:20170627002717j:plain

f:id:saria444:20170627002752j:plain

f:id:saria444:20170627002815j:plain

今日の伯父の写真(元外航船員)と
どくとるマンボウからの雑感

今日の伯父の写真は、昭和30年にとられたのヅーマイの写真だ。
いったいヅーマイってどこだ?

今日も北杜夫氏の「どくとるマンボウ」を読んでいる。
北氏曰く、なぜか乗組員がなんども海中に落ちると噂の海域があったそうだ。
心霊現象か?いや、そうではなく、実際に落ちて救出された人の話によると、揺れがまったくない海域でひたすら進んでいると、海が海でなくなり船に乗っているという感覚が抜け落ち、家のドアを開けるように一歩足を踏み出せば、この海で陸のように歩けるという錯覚に陥ると語ったらしい。「海をずっと見ていたら、(自分の)港の女が出てきて手招きをするから飛び込んでしまった」という。ここで言いたいことが2つある。

ひとつ、港の女とはいったい・・・・・・。

よくある誤解に、船乗りには各港に女がいるというものがある。都市伝説だから信じるか信じないかはあなた次第ですが、知人曰く「むかしは荷役効率が悪く、貨物をつむのに時間がかかったから、停泊日数が長かった。そのころは、乗組員は陸にあがって遊びに行く時間があった。でもいまは、効率があがって港に長く停泊できない。停泊時間が短いから陸にあがることすらない。だからいまの船乗りは、物理的に港に女を作れない」らしい。ほとんどそんな答えがかえってくる。
しかし、昭和30、40年頃は、船乗りが港にくるとうわさを聞きつけると、キャーキャー追っかけすら人たちも実際にいたらしい。

それからもうひとつは、海に人が落ちるという話だ。

夜に漆黒の海を見ていると「降りてみたくなる気持ちは、わからなくもない」という話をある船員から聞いたことがある。だから船員さんは疲れた時や、夜の黒い海を長時間見ないでほしい。心理的にどう変化が起こるのかは不明だが、疲れたら海を見ないで、寝てください(切)!

 

f:id:saria444:20170627010438j:plain

東京都港区赤坂4-1-4

【2015年8月訪問】

【東京都:四ツ谷】Jolie ジョリー 喫茶店の旅 丸ノ内線全駅制覇の巻その12*四ッ谷*

丸ノ内線 全駅制覇の旅のつづき。今回は四ッ谷だ。四ッ谷はむかし夏期講習できたことがある。でも降りる機会が少ない。四ッ谷は大学があるから、良い喫茶店がある。
たとえば、いつか書こうと思っているロンだとか。
リストに入れているけど未訪問の店が多々ある。

f:id:saria444:20170612151252j:plain

祝☆100記事目!

 実はこの記事が100記事目だ。
そんなこんなで1日1記事を目指しているうちに、
本日6/25の時点で、喫茶店訪問軒数が延べ400店を超えた(2015年以来)
ということは、まだ、記事化していない店が300軒あるということだ。
2020年のオリンピックに向け?飲食店の禁煙化が進んだら、

きっといまよりマッチの収集が難しくなるのではないかと心配している。
マッチがあるところを探して駆けまわっていたら、今年上半期だけで、
すでに100軒訪問していた。(紛らわしくて恐縮だが、ここJolieさんにはマッチはない)

コーヒー専門店でコーヒーを頼まない時

Jolieはコーヒー専門店だ。コーヒー専門店なのにバナナジュースをオーダーすることには後ろめたさはある。でも、この店が気に入ったので、次回また訪問したいという気持ちが込められている。コーヒーでおなかがたぽたぽになったので、潔くコーヒーは後回しにした。 それにしても店内の色合いが豊富だと思う。2階建ての赤い庇に、ネイビーのオリジナルロゴマークいりの看板がいい。大切に磨かれている店だ。
めずらしいのは、メニュー表が絵画用のキャンバスなのだ。
きっと元はまっしろだったとおもうが、茶色くコーヒー色に変化し、
カウンターの木目や、灰皿の琥珀色などとなじんでいる。
ランチにはバナナとヤクルトがついてきた。脳内はもう茶色か黄色でいっぱいだ。
琥珀色か黄色い飲み物が欲しくなるのは自然の摂理かもしれない。
ということでバナナジュースを頼んだ。

 

1階のテーブルは1人掛けになっており、私が訪問した日は満席だった。
カウンターじゃないのに、みんな横並びで一斉にコーヒーを飲んでいる姿が面白かった。

f:id:saria444:20170612151346j:plain

f:id:saria444:20170612151611j:plain

f:id:saria444:20170612151726j:plain

f:id:saria444:20170612151837j:plain 

f:id:saria444:20170612152040j:plain

f:id:saria444:20170612151950j:plain

今日の伯父の写真は、前回に引き続き、昭和30年代のヅーマイだ。

注射も打てる船乗りさん

最近『どくとるマンボウ航海記』を読み始めたが、執筆は昭和35年にされたようで、
そうすると、北杜夫は伯父と同じ時代に船に乗ったことになる。
いまではほとんどいないが、むかしは船医が乗っていた。北杜夫は、まさにその船医として乗り込んだのだ。まだ、北杜夫が「船酔いしない自慢」をしている部分までしか読んでいないが、さっそく操船用語が満載で面白い本だ・・・・・・。
ところで、今は船医がいないとなると、船で怪我をしたらどうするのか、と疑問に思う。いまは代わりに、士官が衛生管理者として任命され、応急処置をしている
(そのための講習を受ける)。
彼らは船員でありながら注射も打てるのだ。船員って、本当にすごい。

f:id:saria444:20170625191720j:plain

東京都千代田区麹町6-2-3

【2017年4月訪問】

 

【東京都:新宿御苑前】ポニー 喫茶店の旅 丸ノ内線全駅制覇の巻その10*新宿御苑前*

丸ノ内線全駅制覇の旅のつづきだ。
ポニーは新宿御苑前の喫茶店である。平日のみの営業だし、初めて降りる駅だし、ここはなかなかこられないので、初訪問だ。
茶店巡りの旅をしていると、人生には、いつまでも初体験があることにきづく。

f:id:saria444:20170605094330j:plain

 

アニマルにまつわる喫茶店

前回のカフェ・アルルが猫や犬のインテリアがいっぱいある喫茶店だったのに対し

 

kissafreak.hatenadiary.jp

 

今日のみせはネーミングが馬だ。さいきん上野動物園のパンダの赤ちゃんも生まれたことだし、動物にまつわる喫茶店シリーズというこじつけにしようか。
だいたいにおいて、コーヒー豆をインテリアにしているお店はすきだ。
ここではコレクションテーブルに豆を飾っている。 でも更に珍しいものがあった。
筒状の調味料いれにコーヒー豆を入れ、それを放射状にならべて観覧車みたいなインテリアにしていた。素敵なアイデアだ。お店の名前からかわるように、
馬の置物もたくさんあった。でも、なぜポニーという名前にしたんだろうか。聞けずじまいだった。

違いのわからないコーヒー好き

この日は、今日のサービスコーヒーのコロンビアを飲んだ。
今日のサービス、とうたうお店では積極的にそれを頼んでみる。


が・・・・・・まだまだ味の違いがわからないのが残念だ。勿体無い!(笑)
わかるのは美味しいかどうかだけだ。
卓上に”マンデリン”と書いてあるのは、コレクションテーブルに入っている豆の紹介だ。このお店ではどの豆のテーブルに座るかという楽しみもあるかもしれない。
カウンターまわりがとても素敵なので、みなさんも是非体験しに行って欲しい。
全体的に琥珀色の世界に包まれた優しい世界だった。
そういえば、ホットケーキも美味しいらしい。大阪のアメリカンみたいに分割して出てくるタイプだときいた。

 

kissafreak.hatenadiary.jp

 

最近読了「海の翼」

さて最近「海の翼」を読了した。先日の古本市での掘り出し物だ。
本も一期一会だ。内容はというと、トルコは親日国家で有名だが、この小説にはその理由が描かれている。トルコのエルトゥールル号という船が、日本の小さな島に漂流した際、島の人々が救助した。そのおよそ100年後、今度はトルコがイラン・イラク戦争の際に、日本人を助けた。イランに残された在留邦人救助のために航空機を派遣してくれたのだ。第三国なのに。トルコの人々が、なぜ親日なのかというと、エルトゥールル号の恩返しだというのだ。
以前『異国船漂流記』という本でエルトゥールル号の件を読んだことがある。『海の翼』はさらに物語仕立てにしており、とても興味深い。
船も飛行機も好きな私にはたまらない本だ。
実はトルコ船エルトゥールル号が日本に漂着したのは、ペリーが来航する前の出来事だ。もちろんトルコと日本の間に正式な国交はない。
それでも人情というのは交わるものだ。歴史の教科書に載っていなくても、身近には、小説が追いつかないくらいの素敵な事実がたくさんある。
『異国船漂流記』という本を教えてくださったのは、船員OBのそれはそれは雲の上の存在の方で、興味深い船の本をたくさん知ることができて光栄だ。

 

f:id:saria444:20170605094348j:plain

f:id:saria444:20170605094431j:plain

f:id:saria444:20170605094449j:plain

f:id:saria444:20170605094503j:plain

f:id:saria444:20170605094543j:plain

f:id:saria444:20170605094620j:plain

f:id:saria444:20170605094520j:plain

f:id:saria444:20170605094605j:plain

f:id:saria444:20170623190348j:plain

今日の叔父の写真は昭和30年代のヅーマイ。(ヅーマイってどこでしょうか?)
農村らしい風景が牧歌的。ヅーマイという未知の地に行けた叔父が羨ましい。

f:id:saria444:20170623191028j:plain

東京都新宿区新宿1-14-9

【2017年4月訪問】

【東京都:新宿三丁目】カフェアルル 喫茶店の旅 丸ノ内線全駅制覇の巻その9*新宿三丁目*

 カフェ・アルルは新宿三丁目の喫茶店だ。このエリアも生活感を感じる新宿エリアだ。
新宿は買い物をする街という感覚の私にとっては、未知のエリアだ。
茶店巡りをしていなかったら、足を踏み入れることのなかった場所かもしれない。

f:id:saria444:20170613201108j:plain

庶民の東京とパリの共通点

看板が多すぎて、うれしい悲鳴をあげたい。立体的なニャポリタンを食べている猫の看板が印象的だ。なかには本物の猫がいるから猫が取り上げられることが多いけど、
実は犬の看板も多いのだ。

以前も話したことがあるかもしれないが、2013年頃に放送されていたパリ全区のアーティストを訪ねる番組〈パリで逢いましょう〉という番組が好きだった。
パリの街頭で大道芸人があやつる人形や、駅前のメリーゴーランドの景色にみとれてしまう。ここアルルは、そういった庶民的なパリをも感じる。雑多な感じだ。
パリは多民族国家だから、いろいろな民族の方がいる。

 

東京育ちの性

ここが落ち着くのは、私が東京うまれ東京育ちだからかもしれない。
雑多さや、ごちゃまぜ感というのは、嫌いではない。人混みにも慣れているし、少し空気が汚れているところや満員電車や高層ビルの波は、リアルな東京の姿だと思う。
だから、その隠れ家として静かな喫茶店を求めるのだけど。

 一人になりたい時

カフェ・アルルには、いろいろな種類の漫画や雑誌があり、ピエロや多種の彫刻がある。メニューもバラエティに富んでいるし、バナナと豆が付くし。おまけに隣では石松(猫の名前)が寝ているし。猫はあやうく処分されそうだったところを救われてここで飼われることになったそうです。新宿らしいエピソードだと思う。新宿はいろいろな人を受けいれる懐の深い町だ。受け入れる器が大きいのはもとが宿場町だったという特性をもつからかもしれない。そういえば、気配を消したいときは都会の方がいいらしい。人が多いと大多数の一部になる。町全員が顔見知りのような場所の方がかえって気が張る。東京うまれの私はそう思う。まるで新宿の縮図のようなアルルに来ると、人混みのなかにいるのに一人の時間が確保できて逆にホッとするのだ。
雑多な世界にまぎれると、神経が研ぎ澄まされて自分が見えるのかもしれない。

f:id:saria444:20170613201037j:plain

f:id:saria444:20170613201153j:plain

f:id:saria444:20170613201229j:plain

f:id:saria444:20170613201311j:plain

f:id:saria444:20170613201342j:plain

f:id:saria444:20170613201415j:plain

f:id:saria444:20170613201518j:plain

f:id:saria444:20170613201551j:plain

f:id:saria444:20170613201447j:plain

f:id:saria444:20170613201638j:plain

f:id:saria444:20170613201726j:plain

今日の伯父の写真は前回に引き続き岡山 昭和30年代の玉野ドック。
荷役の様子を収めたのでしょうか。伯父はこうして陸に上がるたびに写真に収めて現像しては、私の祖母にアルバムにして送っていたそうです。東京の景色も珍しかった当時の岩手県山田町民の祖母にとっては日本各地の港の景色は新鮮だったのではないかと思いを馳せるのです。私の写真も、後世の誰かが何かを感じてくれたらいいなと思い、
今日もブログを記しています。

f:id:saria444:20170622193638j:plain 

東京都新宿区新宿5-10-8 1F

 【2017年5月訪問】

【東京都:西新宿】MAX 喫茶店の旅 丸ノ内線全駅制覇の巻その7*西新宿*

MAXは西新宿にある喫茶店だ。
最寄駅は都営大江戸線西新宿五丁目駅である(丸の内線だと、西新宿駅になる)。

f:id:saria444:20170617223934j:plain

バスに乗ってグーグルマップ

この日は、中野富士見町から京王バスに乗り、グーグルマップにMAXの住所を入力して、バスがお店に一番近づいたら、次の停留所で降りた。
すごい速さで●が目的地に近づくさまが面白かった。
この場所は以前、代々木から新宿まで徒歩で帰宅したときにみつけていた。
昨年のテレビ朝日主催の〈ドリームフェスティバル2016〉の初日の帰り道だ。
会場は代々木体育館だった。
終演後は代々木駅も原宿駅も混雑していたから、歩いて別の駅まで向かうことにした。トコトコ歩いていたら見つけた喫茶店だ。初めて歩いた街道沿い。 
電車で来るならどの駅が最寄りなのだろうと思いつつ、中野付近の喫茶店巡りをしていたときに、バスという手段もあると気付いた。

丸ノ内線全駅制覇の旅だけど、今回、往路はバスで来た。
復路は丸ノ内線に乗ったからいいことにする。丸ノ内線の最寄り駅は西新宿駅になる。

生活感のある新宿

新宿と名が付くけれど、新宿駅周辺とはまた違った雰囲気がある。
茶店の近くの交差点では、ランドセルを背負った10歳くらいの子を見かけた。
新宿で生活感を感じたのは初めてだ。

MAXは、新宿で普通に暮らすご近所さんの憩いの場だった。
顔なじみのお客さんも多いようで、「おかえり」「今日はどうだった?」などの会話も聞こえてきた。常連さんが自分でお冷を取りに行ったり、みなが助け合っていて
店員さんもお客さんもみな穏やかないい空間だ。

サイフォンの写真を撮らせてもらおうと近づくと、マスターが「みていいよ」といったので、たっぷり堪能した。サイフォンで淹れるのは、家ではなかなかできないものだから、興味津々だ。家でコーヒーを入れることが少なくなったが、たまの機会も、ペーパードリップで行っているので、専門店のコーヒー作法は本当に興味ぶかい。

決断力とまぁいいかの練習

店内は意外と奥行きがあった。喫茶店にはいると、いつもどこに座るかウロウロしてしまう。若干怪しげだろう。早く決断しないと、と思いつつ直感でインテリアがよく眺められそうな場所を選ぶ。今回は入り口近くのカウンター前に座ったが、奥の方の席もとても静かでよさそうだった。そこのテーブルはコレクションテーブルになっていて、コーヒー豆が敷いてあるし、壁の装飾も素敵だった。平日だけどひっきりなしにお客さんがきて、店内をウロウロすることが憚られたので、また来ればいいかとおもった。
決断した後に目移りした時に「まぁいいか」と思える訓練もできる。

私にとって喫茶店に来ることは、”決断力を鍛える”ことにもつながる。
なるべく数秒で決める練習だ。憩いに来ているのに「〜するべき」というのは矛盾している気がするけど、どの席にするかいつまでも決まらないと挙動不審だ。そして決断後に、この席でよかったと、自画自賛する。審美眼も養える?
茶店巡りって、いろいろ楽める。

 

ザ 王道のコーヒー専門店

しかしここがご近所の方々は羨ましい限りだ。
ガラスに書かれたMAXという大きなロゴから、プリンを連想した。私にとってはここは少し遠出になるかもしれないが、生きる博物館をまた一つ見つけたので、いつかまたきたい。戦後の喫茶店文化が花咲いた時期に開業し、いまもコーヒー専門店はぞくぞくと出来ているけど、MAXのような味わいのあるお店が好きだ。
ここでは、昭和な喫茶店の王道を実感できる。

最近キアヌ・リーブスが来日して、東京の純喫茶を訪れたとニュースで見た。どこだろう?きっとあそこ?ここ?と想像してみているけど、外国人のお客さんにMAXをお勧めしたら喜ぶと思う。

 

f:id:saria444:20170617224009j:plain

f:id:saria444:20170617224322j:plain

f:id:saria444:20170617224046j:plain

f:id:saria444:20170617224547j:plain

f:id:saria444:20170617224227j:plain

f:id:saria444:20170617224501j:plain

f:id:saria444:20170617224136j:plain

f:id:saria444:20170617224427j:plain

今日の伯父の写真は、どこかのバースから見た船。昭和30年代撮影。伯父手書きの但書が添えられてなかったから、港名や船種は不明です。

f:id:saria444:20170617234038j:plain

 

東京都新宿区西新宿5-6-4

 【2017年4月訪問】