【神奈川県:横浜市石川町】モデル
モデルは石川町にある喫茶店だ。
好きな人にはたまらないであろう看板だらけの壁が必見だ。
これは、好みの透明なガラス扉だ。
インテリアはヒマワリをイメージしたという。
統一感ある落ち着く店内だ。
イタリアから輸入したタイルにレンガ。
サスペンスと少女漫画の間。
理想と現実の間。
図らずも、チョコレートパフェのパインとチョコがシンクロしたインテリアだ。
強烈なパワーを放つイエローが、落ち着きのあるブラウンで中和され、
ほどよい癒しの空間となっている。
骨董品級のお宝が現在も動いていて間近に見れるのだ。
ボタンを押すときにカシャカシャという音を聞くと、手入れしないと止まってしまうのではないかという危うさがリアルに迫る。
この日のお供は、この少し前に古本市で買った
『旅客機大全』(中村浩美:著)だ。
電動力というか、機械が好きなのかもしれない。
【2016年4月訪問】
【岩手県:花巻市林風堂 宮沢賢治の賢治の学校レポート付き】
岩手県は母方の故郷なので、遠くても近い場所である。
こちらは、もううん10年ぶりの二度目の訪問である。
メルヘンチックなロールケーキを食べた。この建物に似合う。
英国風のインテリアが好きだ。幼いころからイギリス文学が好きだったので、
こういうテイストはキュンとくる原点だ。
ここまでくる列車も素敵だった。
釜石線の花巻駅でみた地平線は、はるか彼方にいつまでも続くよう空きがした。
空気も澄んでた。宮沢賢治が花巻を理想郷としたのもわかる気がする。
花巻には、宮沢賢治の世界観を表現した〈賢治の学校〉という場所がある。
広大な敷地と自然を活かしたテーマパークだ。
童話の舞台が再現され
ほんわかする。
ふくろうはよく出てくるモチーフだ。
博物館の中は、ちいさなアトラクションだ。
星、夜空、雲、太陽。
メルヘンの代名詞をたくさん見つけられる。
こういうモチーフが好きだ。
水に関するこんな文章に心を奪われた。
「水。うつろう青い魔力の世界」
まさに”こころ”のことじゃないか。
うつろうから現実逃避をしたくなるのだ。
逃避したっていいのだ。だって戻るのだから。
私にとっても逃避行先は喫茶店だ。
宮沢賢治の本を改めて読んでみようとおもった晩夏の旅行だった。
この日のお供は
『文庫本 X』盛岡の書店(フェザン)から発信されたものだ。
中身は...ここではXのまま、ないしょにしておこう。
【2016年9月訪問】
【金沢八景】オリビエ
この日は天気が良く、常夏の国のような眩しい光だった。
真っ青な空の下、尋常でないオーラの素敵な喫茶店が現れる。
目つけた瞬間、ワクワクが走り出した。
ピンクとグリーンの庇である。私が好きな色の組み合わせだ。
褪せた色が、またたまらない
全てフィクションじゃないかと錯覚する。
この世のものとは思えない可愛さだ。
魅惑の扉を開けると...
か…かっこいい。体験できる文化遺産博物館だ。
テーマパークよりもこういう方が、興奮する。だって本物だから。
生活が、人々のストーリーが染み付いているのだ。
こんな空間を、独り占めさせてもらい、幸せすぎた。
昔の映画に出てきそうな、赤い脚のテーブルと緑のソファの
デザインが凝っている。
インテリアが凄い。
珈琲一杯のお値段で至福の時間だ。
カラカラと氷の響く音と静かに過ごす休日だった。
駅からお店までは、マリーナ沿いをてくてく歩いた。
ここまで景色も、最高だった。
この界隈はドラマ〈昼顔〉のロケで使われたそうだ。
遠くに見えるマンションは、ドラマで上戸彩さんが住んでいたという設定だ。
マッチもある。
また夢を見たくなったら、ここに逃げてこよう。
【2016年5月訪問】
【東大前】こころ
〈こころ〉は、本郷三丁目の東大前にある喫茶店だ。
学生街の喫茶店である。
青と緑のソファが素敵だ。土曜日で、東大の学生も多いけど、ファンも多いこのお店は、入店待ちの列ができるほど満席だった。
こころといえば、ウィンナーライスだ。確かに、学生時代はこういう味が好きだったと
懐かしい思いがする。
扉を出たあともお見送りして下さるマダムのサービス精神に感激した。
こういうパープルの透明のドアが好きだ。
透けているが、向こうが見えるか見えないかくらいの妖艶な色だ。
小さい頃に連れて行ってもらった喫茶店は、
こういう扉だったとかすかに覚えている。だからその気持ちが蘇るのだ。
今日のお供は、もちろん『こころ』(夏目漱石:著)だ。
このお店で読むのが夢だった。
こころって、こういう話だったっけ。学生時代に読んだときよりも今のほうが響く。
歳を重ね、いろんな経験をしたこころで読むと、新鮮な感じがする。
【2016年7月訪問】
【四谷三丁目】フルーツパーラーフクナガ
〈フルーツパーラー フクナガ〉は、四谷三丁目にある喫茶店だ。
アイスやクリームが控えめで、
果物が主役の正真正銘のフルーツパフェだ。
パフェグラスではなく、ノーマルなグラスに盛り付けてあるのに芸術である。
表から裏から、色んな角度で写真に収めたい正統派だ。
フルーツパフェを食べた私も幸せだけど、
フルーツもこんなに美味しくしてもらい、美味しく飾ってもらってきっと幸せだろう(フルーツの気持ちになってみた)。
今日のお供は、『英国一家 日本を食べる』だ。この少し前に古本市で出会ったもの。日本食が日常ではない異国人が、表現する日本食が、
すごく魅力的に描かれていた。
私たち、いつもこんな素敵なもの食べてるんだ。日本食って素晴らしい。と改めて思わせてくれた。
今日のパフェも、
見慣れた果物の魅力を美しく引き出した絶品だった。
【2017年7月訪問】